「忖度」の使い方・例文
「忖度」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
・映画の感涙シーンで彼女の気持ちを忖度し、そっとハンカチを差し出した。
・取引先への忖度で契約を取れただけで、あの会社の商品そのものは大したものじゃない。
1つ目は本来の意味に忠実な例文、2つ目は最近使われがちな悪いニュアンスを含んだ例文にしてみました。
筆者の体感としては「忖度」を本来の意味で用いる人はとても少なく、「目上の人へのおべっか」のように使う人が大半のようです。流行語の影響力の強さを感じます。
「斟酌(しんしゃく)」
「斟酌」とは、相手の心情をくみとることや、くみとったうえで加減を加えることをいいます。例えば「帰国子女なので試験の結果に斟酌を加える」といえば、「帰国子女であることを考慮して点数の増減などの配慮をする」ということ。
「忖度」と似ていますが、斟酌は単に気持ちを想像するだけではなく、相手の心情を踏まえた具体的な行動まで含むことが多いのが特徴です。
とはいえ、「忖度」も今では「目上の人の気持ちを推し量ってそれに沿う行動をする」といった意味で使われることも多いので、「斟酌」に置き換えられるケースが多そうですね。
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