
「フェミニスト」の対義語は?
次に「フェミニスト」の対義語を見ていきましょう。
「男尊女卑」
日本も江戸時代以前はずっと封建制度の時代でしたし、明治になってからも男性を重く見て、女性を軽く見る風潮はつい最近まで続きました。これらの風潮をぴったりと表す表現に「男尊女卑」(だんそんじょひ)という言葉があります。
「男尊女卑」は、文字通り「男性を尊(とうと)び、女性を卑(いや)しむ」という意味で、「フェミニスト」の人たちが訴える通り、歴史上、「男女間の不平等」は明らかに存在していたのですね。日本で、女性の参政権(さんせいけん)が認められたのは1945年になってからで、最近、政府が声を大にして言っている「同一労働、同一賃金」という考えにはほど遠く、同じ労働をしても男女間で歴然とした賃金差はあったのです。高い賃金を得られる機会そのものがなかったわけですね。まさに、女性は「縁の下の力持ち」的な存在であり、「男尊女卑」の社会だったのです。
「feminist」
「フェミニスト」という言葉も英語から日本語化した言葉であり、英語でもピッタリくる言葉は、「feminist」(fém・i・nist)になります。「feminist」は、「男性と女性は同様の権利を有すべきであり、平等に扱われるべきだと主張する人々」のことになりますね。
特に日本では、第二次世界大戦後、経済や政治だけでなく文化や思想についてもアメリカの影響を多大に受け、「民主主義」や「自由」、「平等」を達成しようとしてきました。歴史の古い日本では、男性優位の考え方が圧倒的に長く、完全な「男女平等」や「男女同権」を達成するには、まだまだ、時間はかかるかもしれませんが、一歩、一歩、改善されていくでしょう。
「フェミニスト」を使いこなそう
この記事では、「フェミニスト」の意味や使い方について見てきました。「フェミニスト」には「男女同権論者」という意味と「女性を大切に扱う男性」という意味がありましたね。ただ、英語の「feminist」には、「女性を大切に扱う男性」という意味で使われることはなく日本独特の使い方でした。学校でも会社でも、男性に比べて女性の方が元気になってきたように見えるのですが、皆さんはどう思いますか?