この記事では「ブッキング」について解説する。

端的に言えばブッキングの意味は「予約する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

語学好きで歴史好き、名古屋出身で5年間のライター経験を持つeastflowerを呼んです。一緒に「ブッキング」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/eastflower

今回の記事を担当するのは語学好きで英語、中国語が得意な5年目のライター、eastflower。「ブッキング」の言葉の起源やどんな場面で使えるのかをわかりやすく解説していく。

「ブッキング」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速「ブッキング」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「ブッキング」の意味は?

「ブッキング」には、次のような意味があります。まずは辞書の意味から見ていきましょう。

1. 芸能人の興行、出演契約。また、映画の配給契約。
2. 帳簿をつけること。
3. 乗り物の座席、ホテルの部屋などの予約。

出典:日本国語大辞典(精選版)「ブッキング」 

国語辞典で説明されている通り、「ブッキング」は、主に3つの意味で使われます。

1番目に示されているように「ブッキング」は、芸能界関係の業界人たちにもよく使われる言葉ですね。具体的に言うと、「芸能事務所」「劇場関係者」「イベント会社」「テレビ・ラジオ会社」では、「出演契約をした場合」や「コンサート場を確保した際」などに「ブッキングした」と言って、スケジュールを埋めていくのです。

2番目に示されている通り、「ブッキング」は帳簿をつけるという意味でも使われることがあります。英語圏でも「ブッキングする」は「記入する」「記録する」するという意味でも広く使われているのです。

3番目のように「予約する」という意味でもよく使われます。特に旅行業界ホテル業界航空業界で、「ブッキング」と言えば、ほとんどの場合が「予約する」という意味で使われるのです。これは日本に限ったことではなく、このような業界では予約しようとする際には、「ブッキングする」「ブックする」というのですね。

「ブッキング」の語源は?

英語の「booking」が日本の特定の業界では広く使われるようになり、今や日本語でも通じるようになった「ブッキング」という用語ですが、英語の「booking」の原形は、「book」。カタカナに直すと「ブック」で、一般的には「本」という意味ですよね。

「ブック」に「ing」(アイエヌジー)がついているところからもわかるように「ブック」は、名詞以外に動詞としても使われることばなのです。<名詞からいうと「ブック」(book)には、「本」という意味の他に「帳簿」(ちょうぼ)、「記帳」、「約束」、「予約」や「記入」の意味でも使われ、動詞では、「書き残す」、「予約する」、「記帳する」、「書き残す」という意味で使われています。

どうして「ブッキング」や「ブック」がこのような意味を持つようになったかというと、「ブック」には、もともと「ブナの木」という意味があり、古代の人たちはこのブナの木に文字を書き残していたため、「ブック」がこれらのさまざまな意味を持つようになったのだと考えられているそうです。

\次のページで「「ブッキング」の使い方・例文」を解説!/

「ブッキング」の使い方・例文

「ブッキング」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.「こんな間際にスケジュールを変えたいだって?そんなの無理だよ。既に半年も前から会場をブッキングしてあるし、新聞に5回も掲載(けいさい)して宣伝もしている。チケットだって完売しているんだ。今から変更なんて何があっても認められないよ。」

2.「A旅行者です。3月3日、東京、ホノルル間で3席の予約が入るかご確認いただけないでしょうか? 時間帯は問いません。渡航者の名前も確認できていますので、空きがあればすぐにブッキングをお願いしたいのです。」

「ブッキング」の言葉がよく使われる芸能界と旅行業界の会話を例文にしました。

「ブッキング」の類義語は?違いは?

image by iStockphoto

それでは、「ブッキング」の類義語を見ていきましょう。

「予約する」

「ブッキング」という表現はどちらかというと旅行・ホテル・航空業界でひんぱんに使われる業界用語でもあるため、一般的には「予約する」という表現を使うのが適切でしょう。「ホテル」「レストラン」「宴会」「ツアー」「乗り物」などを「ブッキング」したい場合には「予約したい」という表現に置き換えればいいのです。

若い世代や国際関係の職場で働いている人に「ブッキング」という用語は通じる場合が多いでしょうが、お年寄りには、「ブッキング」は通じないことがあるかもしれませんね。

\次のページで「「ブッキング」の対義語は?」を解説!/

「ブッキング」の対義語は?

次に「ブッキング」の対義語を見ていきましょう。

「キャンセル」

「ブッキング」を「予約する」という意味で使う場合で、対義語として一般的な使われる言葉は「キャンセル」になるでしょう。「キャンセルする」は、すでに日本語化していて、「予約を取り消したい」場合に使われる言葉ですね。

「取り消したい」や「解約したい」という言葉よりも、むしろ「キャンセル」の方が現在ではよく使われているかもしれませんね。「キャンセル」という表現は、どの世代の人に使っても通じる言葉になっているのです。

「ブッキング」の英訳は?

image by iStockphoto

次に「ブッキング」の英訳を見ていきましょう。

「booking」

「ブッキング」の英訳は、ずばり「booking」です。英語の「booking」が日本語でも使われるようになったのですね。

「booking」は、「book」(bˈʊk)の動名詞であり、「book」は小学校や中学校の基礎で習う「本」という名詞の他に動詞としても使われるのです。動詞の「book」は、ホテルの部屋や飛行機の席を「予約する」という意味になります。動名詞である「booking」は「予約すること」になりますね。

「booking」の原形である動詞の「book」の例をいくつか見てみましょう。

1. Yesterday, I booked a room for my father at a hotel.
(昨日、私は父のためにホテルの部屋を予約しました。)

2. I booked myself a ticket to Hokkaido from Tokyo.
(私は、東京から北海道までのチケットを予約しました。)

\次のページで「「ブッキング」を使いこなそう」を解説!/

「ブッキング」を使いこなそう

この記事では、「ブッキング」の意味を見てきました。「ブッキング」は、もともと英語の「booking」が日本語化した言葉で、「予約すること」を意味する言葉でしたね。日本では、芸能界や旅行業界、ホテル業界などでひんぱんに使われる言葉なのです。帳簿をつけるという意味でも使われる言葉でもありました。

「ブック」と言えば、すぐに「本」をイメージしますが、ひとつの言葉が複数の意味を持っていたり、動詞と使われる場合は少なくありません。ひとつの「言葉」に出会ったら他にどんな意味があるのかを確認することも楽しいかもしれません。一度、試してみてはいかがでしょうか?

" /> 「ブッキング」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説! – ページ 2 – Study-Z
国語言葉の意味

「ブッキング」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

「ブッキング」の使い方・例文

「ブッキング」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.「こんな間際にスケジュールを変えたいだって?そんなの無理だよ。既に半年も前から会場をブッキングしてあるし、新聞に5回も掲載(けいさい)して宣伝もしている。チケットだって完売しているんだ。今から変更なんて何があっても認められないよ。」

2.「A旅行者です。3月3日、東京、ホノルル間で3席の予約が入るかご確認いただけないでしょうか? 時間帯は問いません。渡航者の名前も確認できていますので、空きがあればすぐにブッキングをお願いしたいのです。」

「ブッキング」の言葉がよく使われる芸能界と旅行業界の会話を例文にしました。

「ブッキング」の類義語は?違いは?

image by iStockphoto

それでは、「ブッキング」の類義語を見ていきましょう。

「予約する」

「ブッキング」という表現はどちらかというと旅行・ホテル・航空業界でひんぱんに使われる業界用語でもあるため、一般的には「予約する」という表現を使うのが適切でしょう。「ホテル」「レストラン」「宴会」「ツアー」「乗り物」などを「ブッキング」したい場合には「予約したい」という表現に置き換えればいいのです。

若い世代や国際関係の職場で働いている人に「ブッキング」という用語は通じる場合が多いでしょうが、お年寄りには、「ブッキング」は通じないことがあるかもしれませんね。

\次のページで「「ブッキング」の対義語は?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: