「武士は食わねど高楊枝」の使い方・例文
「武士は食わねど高楊枝」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
・今の職場の上司は、金欠のときも部下には必ずごちそうしてくれる。まさに武士は食わねど高楊枝で憧れてしまいます。
・お金もないのに豪華な旅行に申し込むなんて、武士は食わねど高楊枝だね。無理しない方がいいんじゃないの?
プラス、マイナス両方のニュアンスの例文を紹介しました。辞書にも両方の意味が載っているくらいですからどちらの使い方をしてもかまわないのですが、聞いた相手がどちらの意味を主に認識しているかによって受け止め方は変わってくる点に気をつけましょう。
実際、辛い局面でも誇り高くありたいと思って「武士は食わねど高楊枝の姿勢で臨みたい」と使ったところ、「やせ我慢しますと言われても…」と微妙な反応になってしまったという体験談も聞いたことがありますよ。
「伊達の薄着」
厚着をするとブクブク膨れて不格好なので、寒くても薄着を貫くという意味です。ここでいう「伊達」はおしゃれ好きだった伊達政宗に由来し、人目を引く派手な服装や振る舞いのこと。事実としての自分の心地よさよりも他人からどう見えるかを重視する点で、「武士は食わねど高楊枝」と共通していますね。
同じく「伊達」を使う表現として「伊達の素足もないから起こる」があります。足袋(たび)をはかずに素足でいるのが粋だと言われるが、足袋を買う金もないから仕方なく裸足でいるだけだ、という意味のことわざです。
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