
「ノスタルジー」っていやあ、昔を懐かしむことですね。「古き良き」ってポジティブなイメージが先行しがちですが、実はそれだけじゃない、もっと深い歴史のある言葉らしいぞ。
今回はノスタルジックな画像をただ眺めるっていう、湿っぽい趣味を持ってるライターのぷーやんを呼んです。「ノスタルジー」の意味と使われ方について、説明してもらおう。

ライター/ぷーやん
webライター歴6年。鍛えられた語彙と文章力は本業でも発揮され、社内ルールの書き換え担当に。ノスタルジックな音楽を聴きながら、ノスタルジックな画像を眺めて夜を明かす酔狂人。
「ノスタルジー」の意味や由来は?使い方もチェック

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「ノスタルジー」と聞いて、なにを思い浮かべるでしょうか?セピア色の写真?下町の路地?きっと昔ながらの懐かしい風景を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし「ノスタルジー」という言葉の歴史は、輝かしいものばかりではありません。まずは「ノスタルジー」という言葉がなにを指すのかをご紹介します。
「ノスタルジー」の意味は「懐かしい気持ち」
辞書で見る「ノスタルジー」の意味は、以下の通り。
異郷にいて、故郷を懐かしむ気持ち。また、過ぎ去った時代を懐かしむ気持ち。郷愁。ノスタルジー。「―をおぼえる」
出典:デジタル大辞泉(小学館) 「ノスタルジア」
「『故郷を』懐かしむ」「『過ぎ去った時代を』懐かしむ」という、対象を指定したような辞書での書かれ方に違和感を覚えたのは、私だけではないはず。自分の知らない場所の写真や、絵のような現実世界に存在しないモノにさえ同じように感じたりするから。辞書にこのような記載があるのは、この言葉がどのようにして生まれたのかが関係しているのでしょう。
「ノスタルジー」の生まれた背景
この言葉は1688年に「故郷へ帰ることができないかもしれないという恐怖」を指して、「帰郷(nostos)」と「心の痛み(algos)」の2つの言葉を足して作られました。当時の「ノスタルジー」は、精神医学の症状という認識。特に18~19世紀において、戦争前線にいる兵士に発症しやすいことが問題視されていました。現在は精神医学界隈で重要視されることはありません。
「ノスタルジー」を使った例文
さて、それでは実際に「ノスタルジー」という言葉がどういう風に使われるか、例文をご紹介しましょう。
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