
地層のでき方
地層が形成されるまでには次の現象が起こります。
「風化」
長い時間をかけて岩石の表面がボロボロになることでを風化と言います。雨風、そして太陽にさらされると、頑丈な岩石もどんどんと小さくボロボロになっていくのです。
風化は3つの種類に分けられます。物理的風化、生物学的風化そして化学的風化です。物理的風化とは温度変化による膨張と収縮の繰り返し、凍結による破砕などがあります。水は凍ると体積が増えますね。これも物理的風化の一因となっているのです。そして生物が引き起こす風化を生物学的風化と呼びます。例えばアリやミミズが暮らすことによって風化が起きることもあるのです。この生物学的風化は生物の力によるものとして物理的風化に入れられることもあります。
化学変化によって岩石が分解・溶解されて風化するのが化学的風化です。酸化、加水分解、溶解、水和など化学でおなじみの現象によって岩石が風化するとは面白いですね。
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力で壊される物理的風化、生物の力で風化する生物学的風化、岩石の成分が化学反応によって風化する化学的風化。
石灰岩のような水で溶けやすい岩石でできた土地では、化学的風化が起こりやすい。こうしてできた地形をカルスト地形という。
いろいろな力によって風化が起こっているんだな。
「侵食」
川の流れや雨によって岩石が削られていくのが「侵食」です。なお浸食という表記が使われる場合もあります。風化との大きな違いは原因とそのスピードです。風化は熱や体積変化、日光や風によって時間をかけてゆっくりと起こりますが、浸食は流水などでどんどん削っていくイメージになります。
「運搬」
風化・浸食された岩や土が川の流れによって運ばれていくのが「運搬」です。風化や浸食によって小さくなった岩石がどんどん下流に運ばれていきます。そしてその途中に角が削られて丸くなっていくのです。粒が小さいものほど遠くに運ばれていきます。そのため、例えば砂と泥があった場合、泥の方が砂よりも小さいのでより遠くまで運ばれていくのです。
「堆積」
運搬された岩石や土砂が積もることを「堆積」と言います。この堆積したものでできた層を調べることで、そこがどんな場所だったか推測することができるのです。まず礫(れき)、砂、泥がどのような場所に堆積するのか確認しましょう。