
1.海嶺

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海嶺ではマントルが上昇することによって新しいプレートが生み出されています。例えるなら地球に入った亀裂のようなもので、亀裂の隙間からは地球内部の灼熱の部分が覗いているという状態です。このような場所では玄武岩質溶岩が海水に接触することで枕状溶岩を形成しています。海嶺で生成される玄武岩のことを中央海嶺玄武岩と呼ぶんですよ。
2.ホットスポット火山

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ホットスポットという言葉はいろいろな業界で使われていますが、ここでは地学用語としてのホットスポットについて解説します。
地下ではマントルプルームといって高温のマントルが上昇してくるポイントがあるんですよ。このマントルプルームが吹き出している場所をホットスポットと呼びます。ホットスポットは地殻を突き破るようにマントルからマグマが上昇するため、プレートの運動によってプレートが動いたとしてもホットスポットの場所は緯度も経度も変化しないのです。ホットスポットでは高温のマグマが地表に噴出しているわけですから、マグマは急冷されて玄武岩となります。
ホットスポットの真上にできているハワイ諸島はほとんど玄武岩でできているんですよ。ハワイの火山はサラサラしたマグマから成り立っているので標高が低く、横に広くなっているのです。このような火山を楯状火山といいます。
玄武岩を観察して地球の歴史を感じてみよう
玄武岩とは、玄武岩質のマグマが急激に冷えて固まることによって形成される岩石です。急激に冷やされるため鉱物の結晶は大きく成長することができず、斑晶組織という特殊な構造をしています。ハワイ諸島では広く分布し、海底では玄武岩質溶岩が海水によって急激に冷やされてできた枕状溶岩を観察できるのです。
玄武岩を身近で見つけることは少し難しいかもしれません。もし余裕があれば鹿児島県の桜島の麓にはとても美しい玄武岩がたくさんあるため、桜島を訪れるのも面白いですよ。また、黒い玄武岩によって作られている海岸線は白い砂浜とは違った美しさがあります。もし身近に玄武岩がなければとてもおすすめのスポットなのでぜひ行ってみましょう。