
端的に言えば対岸の火事の意味は「他人事」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「対岸の火事」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル
某国立大で現代日本語学を専攻。地元は以前の大規模火災で一度に多くの建物が焼失しました。しかし、そこから再び立ち上がろうとしている人たちを、何かの形で応援できないかと思っています。
「対岸の火事」の意味は?
「対岸の火事」には、次のような意味があります。
《向こう岸の火事は、自分に災いをもたらす心配のない意から》自分には関係がなく、なんの苦痛もないこと。対岸の火災。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「対岸(たいがん)の火事」
「対岸の火事」(たいがんのかじ)とは、自分たちには被害が及ばない無関係のことを言います。
火事は大変な災いです。初めは小さな火だったとしも、燃え広がればあっという間に多くのものを焼き尽くしてしまいます。けれども、それが遠くの向こう岸で起きている火事ならば、こちらには何の影響もありませんね。あちらでは大事件だとしてもこちらでは無関係、そんな意味が「対岸の火事」という言葉にあります。
「対岸の火事」の使い方・例文
「対岸の火事」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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