
簡単にわかる二重結合!単結合・三重結合との違いも科学館職員がわかりやすく解説!
物質は原子同士が結びつくことでできている。原子の結びつきのうち、非共有元素同士が電子を共有する結合を共有結合といい、共有結合してできるのが皆もよく知っている分子です。しかし同じ共有結合によってできた分子でも、酸素分子と水素分子ではその結合の仕方が異なっている。これは原子が持つ電子の数が大きく関わっているからで、共有する結合のペアの数で単結合、二重結合、三重結合に分類される。
そこで今回は二重結合について、その結合の特徴や代表的な物質を解説する。解説はいつかイギリスやアメリカでミュージアム巡りをしてみたいという化学系科学館職員、たかはしふみかです。

ライター/たかはし ふみか
高校は化学部、大学は工学部化学系出身のリケジョ。最近ビタミン摂取に余念のない科学館職員。
多原子分子において、2個の原子が互いに2つの原子価(他の原子といくつの電子を共有できるのかという数)によって結合している
出典:コトバンク
原子は電子を共有することで分子を作ります。この時共有される、最外殻の電子を価電子と呼ぶのです。そしてこのように原子の間で電子を共有しあう結合のことを共有結合とよびます。共有結合は電子の共有する数によって単結合、二重結合または三重結合となるので覚えておいてくださいね。
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分子の構造式

image by Study-Z編集部
分子は構造がわかるように構造式で表すことができます。構造式とは同じ種類の原子が同じ数だけ化合してできている物質(異性体)でも違いが分かるよう、その組み合わせが分かるようにした式のことです。そして結合の様子が分かるよう、結合の種類に合わせて原子を結びつけて書くこともできる化学式となっています。
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