種子植物の仲間は、陸上植物全体の中でも多くの割合を占めていますが、これは「進化的に成功した植物のグループだ」ということもできます。せっかくですので、ここで一度陸上植物全体の分類について、簡単に整理をしておきましょう。
陸上植物の分類
陸上に生育している植物が陸上植物です。陸上植物は、維管束植物とコケ植物に大別することができます。維管束植物とは、水分や栄養分の通り道となる師管や道管をもった植物。このグループのうち、シダ植物を除いたものが種子植物の仲間になります。
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つまり、陸上植物のなかでもシダ植物やコケ植物は、種子で繁殖しない植物です。シダやコケの仲間は胞子をつくり、それを散布することで子孫を増やします。
種子植物の分類
種子植物はさらに2つのグループに分けることができます。「裸子植物(らししょくぶつ)」と「被子植物(ひししょくぶつ)」です。次の項で詳しく解説していきましょう。
裸子植物とは
裸子植物は、『胚珠(はいしゅ)という部分が子房(しぼう)に包まれず、むき出しになっている植物』のなかまです。胚珠というのは、発達すると種子になる部分。子房は、種子ができることには熟して果実になる部分です。
裸子植物にふくまれる植物
裸子植物に分類されるのは、マツなどの針葉樹やイチョウ、ソテツなどの仲間です。街路樹や公園などにも生えている、比較的身近な植物もありますね。現生しているものでは700種以上が裸子植物に含まれています。
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