「軋轢」の語源は?
「軋轢」の語源も見ていきましょう。「軋轢」とは、本来車輪が擦れ合って不快な音を出すときの様子を表現する言葉です。この様に擦れ合って不快な音を出す様子は、意見が対立して関係が悪くなるということに似ているため、比喩として用いられるようになりました。
「齟齬」の対義語は?
「齟齬」とは、お互いの意見がかみ合わずに物事がうまく進まなくなることを表現する言葉でした。それでは「齟齬」の対義語も見ていきましょう。
「符合」
「齟齬」の対義語は、二つ以上の物事がぴったりと合致することを表現する「符合」です。「齟齬」は物事が上手くかみ合わなかったりすれ違いが起きることを意味する言葉だったので、物事がぴったり合うことを指す「符合」はまさに正反対の意味を示す言葉ですね。
「符合」は元々割符が合うという意味で用いられていました。この割符とは、現代でいうチケットのような物です。中世では、商品を購入する際にこのチケットのようなものを先に購入する必要がありました。そして商品と交換する際にこのチケットをお金を払った証明として差し出す必要があるため、この割符が合わないと商品を手に入れることが出来なかったわけです。「符合」は、この様にチケットを確認してその片割れが合っていた時に用いられていた言葉でした。
「齟齬」を使いこなそう
この記事では「齟齬」の意味・使い方・類語などを説明しました。
「齟齬」とはとても難しい表現ですが、普段使わないような難しい表現を詳しく紐解いていくと昔の様子や慣習を一緒に学ぶことが出来るというのは日本語の面白いところですよね。
改めて、言葉も文化と共に発展してきたということがよく分かるのではないでしょうか。この様に言葉とは文化を形成する上でとても大切な役割を果たしています。私たちが使っている言葉も、数十年後には難しい言葉として文化と共に語り継がれているかもしれませんよ。