
端的に言えば「人事を尽くして天命を待つ」の意味は「人間の能力でできる限りのことをしたら、あとは焦らずに、その結果は天の意思に任せる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
中高生に英語や数学など、指導経験豊富なライター要を呼んです。一緒に「人事を尽くして天命を待つ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/要
塾講師を5年していた経験がある。留学経験があり、学生時代は留学生と英語でコミュニケーションを取っていた。日本語とは違った英語の感覚をわかりやすく伝える。
「人事を尽くして天命を待つ」の意味は?
「人事を尽くして天命を待つ」には、次のような意味があります。
1.人間の能力でできる限りのことをしたら、あとは焦らずに、その結果は天の意思に任せる
出典:故事ことわざ辞典「人事を尽くして天命を待つ」
「人事を尽くして天命を待つ」ということわざは、『できる限りの事をしたら、あとは天に任せよう』という意味です。自分の全力を出し切ったのだから、あまり心配せずに最後は神に任せる事が大切だという伝えています。
1.人間社会の出来事。人世の事件。自然の事柄に対していう。
2.人間の力でできる事柄。人間が行う事柄。
3.社会・機構・組織などの中で、個人の身分・地位・能力の決定などに関する事柄。
4.俳句の季語の分類の一。天文・地理などに対し、人間に関する題材。
出典:goo辞典「人事」
1.天の命令。天が人間に与えた使命。
2.人の力で変えることのできない運命。宿命。
3.天の定めた寿命。天寿。
4.天の与える罰。天罰。
出典:goo辞典「天命」
「人事」にもさまざまな意味がありますが、ここでは『人間ができる事』という意味で用いられています。つまり「人事を尽くす」とは、「自分ができる限りの事を精一杯行う」という事です。
そして、『天が与える使命や運命』となる「天命を待つ」ということ。天命は自分で変える事が出来ないため、待つしかありません。「人事を尽くして天命を待つ」ということわざからもわかるように、全力を出したら結果は天に任せておこうという事です。
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