
「怪我の功名」の使い方・例文
「怪我の功名」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
・大統領選挙を巡る意見の対立でけんかをしてしまったが、議論を通して一生の友と思える仲間が見つかったのは怪我の功名かもしれない。
・親の説教が長くて電車に乗り遅れたが、おかげで脱線事故に遭わなくて済んだ。怪我の功名とはこのことだな。
1つ目の例のように、不注意による出来事が想定外に良い結果を生んだ場合に使う「怪我の功名」。
ここで言う良い結果とは平常時以上の大きな幸運には限定されず、2つ目の例のように、うっかりした出来事のおかげで「悪い結果を避けられた」というときにも使える言葉です。
「怪我の功名」の類義語は?違いは?

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「怪我の功名」の類義語にはどんなものがあるでしょうか。「怪我勝ち」「過ちの功名」は解説不要かと思いますので、ここではその他の類義語をご紹介します。
「災い転じて福となす」
読み方は「わざわいてんじてふくとなす」。天災などの不幸な災いに襲われたとき、それをうまく利用して自分の有利な方に導いていく様を表わしています。
思わぬ不幸が良い結果に転じる点で「怪我の功名」と似ていますが、違いは2つ。怪我の功名と異なり、悪いことが過失によるものというよりは降って湧いた災難の場合に用いられること。また、こちらは偶然というよりも、自らの努力でよい結果に転じさせるニュアンスが強い点といえるでしょう。その点から、不幸に見舞われた人を励ます際に使われることもある言葉です。「雨降って地固まる」も似た意味で用いられますよ。
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