
端的に言えば「過ぎたるは及ばざるが如し」の意味は「やり過ぎるのはよくない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
読書が趣味の現役看護師T.MINAMOTOを呼んです。一緒に「過ぎたるは及ばざるが如し」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/T.MINAMOTO
現役看護師として働きながら趣味の読書で日々知識を蓄えている。そのため漢字や慣用句の出典の知識も有している。
「過ぎたるは及ばざるが如し」の意味は?
「過ぎたるは及ばざるが如し」には、次のような意味があります。
〔論語 先進〕
1.物事の程度を超えたゆきすぎは不足していることと同じようによくないことである。
出典:大辞林 第四版(三省堂)「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
「過ぎたるは及ばざるが如し」は原文だと「過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如し」と「猶(なお)」の字を入れて読みますが、ここでは「過ぎたるは及ばざるが如し」とします。
周りには何事も適切にテキパキとこなす、能力や才能のある人っていませんか。もし自分が仕事を任せるなら、能力のある人とない人のどちらに仕事を任せますか。私であれば能力のある人に任せます。すべての人がそうではないとしても、多くの人は能力のある人に仕事を任せるのではないでしょうか。そうやって能力のある人は仕事をどんどん抱えることになります。
その結果、過労によって体を壊すでしょう。そうなれば能力があっても仕事はできませんので、仕事量は能力のない人以下になります。もちろん仕事に必要な能力がないのも困りものですが。
「過ぎたるは及ばざるが如し」の語源は?
次に「過ぎたるは及ばざるが如し」の語源を確認しておきましょう。孔子と弟子との会話に出てくる言葉なので、会話の流れとともに確認します。
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