
生物の教科書に必ず名前が載っているリボソームですが、高校の授業ではあまり深く学ぶことなく済まされてしまうことが多い。じつは、リボソームは生物にとって欠かすことのできないものなんです。大学で生物学を学び、現在は講師としても活動しているオノヅカユウに解説してもらおう。

ライター/小野塚ユウ
生物学を中心に幅広く講義をする理系現役講師。大学時代の長い研究生活で得た知識をもとに日々奮闘中。「楽しくわかりやすい科学の授業」が目標。
リボソームとは
リボソーム(ribosome)はすべての生物の細胞内に存在する、小さな構造物です。タンパク質とRNA分子からできています。後ほど詳しく解説しますが、リボソームは翻訳(mRNAの情報からタンパク質をつくる)という作業が行われる場所。すべての生物にとって、生きていくためになくてはならないものなのです。
なお、リボゾームや英語読みのライボソームとよばれることもあるため、注意が必要となります。
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リボソームの役割
初めに少しだけ触れましたが、リボソームは翻訳という作業が行われる場所です。これをもう少し深く理解するために、DNAからタンパク質ができるまでの流れをおさらいしましょう。
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