端的に言えば恨みを買うの意味は「人から恨まれること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
小説や記事の執筆など、言葉に多く携わっている中低青黄を呼んです。一緒に「恨みを賈う」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/中低青黄
大学生ライター。大学生活を送る傍ら、PR会社にて記事の添削・校正などを担当。また、高校生の頃から小説をはじめとした書籍を多数通読。小説の執筆や記事の作成なども行っている。
「恨みを買う」の意味は?
「恨みを買う」には、次のような意味があります。
・恨まれる。恨みを受ける。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「恨みを買う」
読み方は「うらみをかう」。他人から恨まれることを表す表現であり、反感を表す慣用句です。できればそうでありたくないものですね。そんなこの慣用句ではありますが、早速要素ごとに分解して解説したいと思います。
まずは「恨み」。「怨み」あるいは「憾み」とも表すようですね。こちらの言葉には多くの意味がありますが、「恨みを買う」においては「相手の行為や態度などに対して感じる不満や憤りなど」の意味で用いられています。そして「賈う」の意味。こちらは「代金を支払って品物を手にする」意味の買うではなく、「行為が元となって好ましくないことが身に降りかかる」意味での賈うが用いられているのです。
つまり、対象者が何らかの行為や態度を表に出し、それが元となって他人から不満や憤りを他の者から被ることを「恨みを買う」と表している、と言えるでしょう。
「買う」を用いた慣用句たち
慣用句の中で「買う」が用いられているのは、「恨みを買う」だけではありません。それ以外にも複数の「買う」を用いた慣用句があるのです。そのうちのふたつを紹介しましょう。
ひとつ目は「顰蹙を買う」です。読み方は「ひんしゅくをかう」。顰蹙は眉をひそめること、転じて不快であることを表します。そのためこの慣用句は何かの行為や態度などに対して誰かが不快感を抱くことを表しているのです。
そしてふたつめは「失笑を買う」。こちらは愚かな言動などに対して誰かが呆れた笑いを漏らした際に使う慣用句。このように、「買う」を用いた慣用句は何かしらの行動に対してそれ以外の者が何かしらの負の感情を抱いた際に用いられる表現だとわかっていただけたのではないでしょうか。
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