「あばたもえくぼ」の例文
「あばたもえくぼ」の意味や心理状態がわかったところで、次は例文で使い方を見ていきますよ。
1.彼は親しい友人からは相当な吝嗇家(りんしょくか)と思われていたが、お見合いパーティーで一目ぼれした彼女からは堅実な人間と思われているらしい。あばたもえくぼというやつだ。
2.彼女はおしゃべりでうわさ話が大好きだ。口下手な彼にとってはあばたもえくぼに見えるのか、彼女が明るく社交的な素晴らしい女性だと思っているらしい。
最初の例文は、友人からはケチだと思われているが、恋する彼女の目からは堅実な人間に見えるという意味です。「吝嗇家」とは「けちな人」「けちんぼう」という意味ですよ。2番目の例文は、彼女のおしゃべりでうわさ話好きという欠点が、彼には明るく社交的という長所に見えるという意味です。
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「屋烏(おくう)の愛」:その人の家の屋根にとまったカラスまで愛する
「屋烏」とは屋根にとまっているカラスのこと。「鳥(とり)」より一本少ない「烏」ですので間違えないようにしましょう。「屋烏の愛」は「人を深く愛すると、その人の家の屋根にとまっているカラスまで愛する」という意味で、愛情が深いことのたとえです。「愛、屋烏に及ぶ」とも言います。語源は漢の時代の説話集『説苑(ぜいえん)』ですよ。
「面面の楊貴妃」:好きになると欠点が目につかず美しく見える
「面面」は「各自」「おのおの」「一人一人」という意味です。「楊貴妃」は唐の玄宗皇帝のお妃で、美人として名高い女性ですね。「面面の楊貴妃」は、「各自がそれぞれの妻や愛人を、楊貴妃のような美人だと思うこと」「人には好みがあり、好きになると欠点が目につかず、美しく見える」という意味です。
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