
よく知られる白変種
白変種の個体はその珍しさや美しさから重要視されることがしばしばあります。日本でも、白変種を動物園などで飼育展示されている場合がありますので、気になる方はさがしてみましょう。
ホワイトライオン

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”百獣の王”でおなじみのライオンにも白変種がみられます。通称・ホワイトライオン。世界でも数百頭が飼育されていますが、野生化でもまれに確認されるそうです。アフリカではホワイトライオンを”神様の使い”と考えることがあるといいますが、それも納得の神々しさですね。
ホワイトタイガー
白い毛に黒い縞模様がはいるホワイトタイガーは、インドに生息するベンガルトラの白変種です。かつては自然界で見られることもあったといいますが、現在はベンガルトラ自体の個体数が減少したこともあり、飼育されているものにしか出会うことができないといわれています。
その神秘的な見た目も相まって、観光客にはとても人気があるのですが…福岡県の大牟田市動物園では、2018年に「現在飼育している個体以降はホワイトタイガーを飼育しない」という宣言をして話題になりました。

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ホワイトタイガーの子どもを残すためには、白変する遺伝子を確実にもつ白変種同士の交配が一番です。しかしながら、個体数が減り続けている現状では血縁関係の近い個体同士で交配をさせることになってしまいます。
近親交配の子どもは病気になりやすいなど、何らかの異常をもって生まれる個体が少なくありません。飼育する動物の健康を第一に考え、ホワイトタイガーの飼育を継続しない決断をしたのです。
シロクジャク
インドクジャクの白変種はシロクジャクとよばれます。この記事の上部に写真がありますのでご覧ください。インドやネパール、パキスタンなどで生息しています。やはり人間にとっては特別な存在であり、シロクジャクは”神聖な鳥”や”不死の象徴”などとみなされているそうです。
白変種をさがしてみよう
白変はあくまで遺伝的な現象であり、野生の動物でも白変種が見られる可能性があります。身近な環境にも目を凝らし、よく観察すれば白変種に出会えるかもしれません。
確実に白変種がみられるのは、やはり動物園や水族館。白変種の個体が飼育されている場面に出会ったならば、その体や毛色をよく観察してみましょう。自然の生み出した神秘的な存在に思いをはせてほしいと思います。