
正三角形や正四角形、正六角形など、平面を埋め尽くせるそれぞれの図形が同じ表面積だった場合、その外周が一番短くなるのはどの図形だと思いますか?
正解は正六角形です。同じ面積を埋めるのに最も外周が短いということは、それが部屋のような構造物だった場合、壁をめぐらせる長さが最小であるということになります。

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反対に、外周の長さを同じにした図形である面積の平面を埋め尽くそうとする場合。この時は、正六角形がもっとも少ない数で済むことになります。最小の数のタイルで机を埋め尽くせるのは、正六角形なのです。
少ない材料で平面を埋め尽くせる
正六角形の壁をつくり、それを連続させると、少ない壁の材料で平面を効率よく埋めることができます。前述のように、円であればできてしまうすき間も生じません。ミツバチなどは限られたスペースを効率よく、しかも少ない材料で利用できるような正六角形を自然に利用しているということになりますね。
構造を維持できるけど軽い
今度は逆に、既に存在している平面の板に孔をあけていくことを考えてみましょう。一枚の板の強度をなるべく保ったまま、なるべく広く穴をあけていくためには、ハニカム構造がもっとも効率的な形になります。穴をあけるほど板は軽くなっていきますので、ハニカム構造をもった板は強いわりに軽量という特徴をもつのです。
衝撃に強い
さらに驚いたことに、ハニカム構造は衝撃にも強い構造であることがよく知られています。正六角形は円に形状が近く、一方向からの衝撃も他の面に広く分散することができるのです。
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