

ライター/小野塚ユウ
生物学を中心に幅広く講義をする理系現役講師。大学時代の長い研究生活で得た知識をもとに日々奮闘中。「楽しくわかりやすい科学の授業」が目標。
ハニカム構造とは?

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ハニカム構造とは、六角形や六角柱をすき間なく並べてできる構造のことをさす用語です。”ハニカム”を英語で書くと”honeycomb”。これは蜂の巣を意味します。小さな六角形の部屋がたくさん集まってできている蜂の巣は、まさにハニカム構造のお手本です。後述しますが、自然界には蜂の巣以外にもたくさんのハニカム構造が見つかります。また、私たちの身の回りの製品にも応用されることの多い構造なんです。
そうなんです!このハニカム構造。何気ない形に見えますが、実はすごい秘密が隠れています。
平面を埋め尽くす六角形
ハニカム構造の利点について考える前に、ちょっとした図形の問題を考えてみましょう。あなたの目の前に、何ものっていない机があるとします。同じ大きさ、同じ形のタイルを1種類だけ使い、机の表面全体を埋め尽くすように並べるとしたら、どんな図形がいいでしょうか?正三角形や正四角形(正方形)、正六角形などのタイルであれば、すき間なく机を埋め尽くすことができますね。
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