
「犬が西向きゃ尾は東」の使い方・例文
「犬が西向きゃ尾は東」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.犬が西向きゃ尾は東って言うだろ、大切なことはメモをとるのは当たり前なんだよ。
2.今日は大雨でも、犬が西向きゃ尾は東と言うだけあって、いつか天気は回復して青空が広がる。
3.僕にとってふたりの家族、ともこというきれいな奥さんとすばるというかわいい赤ちゃんがいるという事実は、犬が西向きゃ尾は東というくらい日常のこと。
なんだか大げさな文章ばかりですよね。しかし、それが「犬が西向きゃ尾は東」という言葉の役目なのです。ただただ「当たり前」というのでは味気ないので、わざわざこの言葉を用いることによって文章にメリハリを加えようとする狙いがあります。
たとえば、「そんなやり方をしても無駄だ」という文章があるとしましょう。何のことはない、よくある忠告ですよね。それを「そんなやり方は二階から目薬だ」と変えます。すると、耳には残りやすいですし、「このやり方は無駄だからやめたほうがいいな」という判断も即座にできるのではないでしょうか。こういった、心に引っ掛かりやすくてすぐに意味が通じるという言葉がことわざや慣用句なのです。
「柳は緑花は紅」
「柳は緑花は紅」(やなぎはみどりはなはくれない)は、「自然のままである」という意味の慣用句です。葉っぱは緑色できれいな花は赤い、「犬が西向きゃ尾は東」と同じで当たり前のことですよね。花の色は品種によって白だったり黄色だったりしますが。
しかしながら、「柳は緑花は紅」にはその他にも意味があるので補足しなければなりません。柳の葉が芽吹いて緑がまぶしくなるのは春のことですので、「春の美しい景色」を表す言葉でもあるのです。さらには「ものにはそれぞれ個性がある」なんて意味もあります。ですので、「柳は緑花は紅っていうくらいだから俺は俺の道を~」なんて使ってみてください。ただし、突然あなたがそんなことを言い出すと、周囲にビックリされる心配があるので気を付けましょう。
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