
3分で簡単「活性化状態」具体例を交えて理系学生ライターが徹底わかりやすく解説!
活性化状態について学ぼう!

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ここまでは、主に化学反応のメカニズムについてご紹介してきました。ここからの内容は、いよいよ本題の活性化状態についてとなります。活性化状態という言葉の意味をしっかりと理解できるような説明を心がけますね。
また、活性化状態と関わりの深い化学の用語や単語についても説明していきます。これらが互いにどのような結びつきをもっているかを考えてみましょう。それでは、解説をはじめていきます。
活性化状態とは?
先ほど、化学反応のメカニズムを説明したときに、反応の途中で2つ以上の分子が一体化する瞬間があることを記述しました。まさに、この状態が活性化状態です。
複数の分子や原子がお互いに衝突した後も、これらが離れずにやや弱い結合力を保っているので、このような現象が生じます。また、反応の過程で活性化状態を経る理由はどのようなものでしょうか?このような質問への回答としては、活性化状態を経ることで最も効率よく反応が進むからといったものが適切です。
活性化エネルギーについて
活性化状態に非常に関わりの深い概念として、活性化エネルギーというものがあります。活性化エネルギーは、反応する物質を活性化状態に変化させるために必要な余分なエネルギーのことをさしますよ。発熱反応と吸熱反応のどちらの場合であっても、活性化エネルギーが存在します。また、活性化エネルギーは各化学反応において固有の値をとることが知られていますよ。
ですが、活性化エネルギーを減らす方法も存在します。それは、触媒を用いるという方法です。反応物に触媒を添加することで、従来よりも低い活性化エネルギーで反応を進行させることができます。つまり、触媒を用いることで、より少ないエネルギーで化学反応を起こさせることができるのです。このような理由から、触媒の使用は省エネルギー化の手法として考えられています。それゆえ、今日行われている最先端の研究にも触媒をテーマとしたものが多数ありますよ。
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