理科生物細胞・生殖・遺伝

細胞分裂の仕組みはどうなっているのか?医学部研究室の実験助手が5分でわかりやすく解説

間期

間期では染色体が核膜で包まれた細胞核の中に収納されています。このとき、細胞核の中ではDNAの複製が行われているのです。実は間期は細胞分裂の周期の中で最も長い期間なんですよ。ゲノムを構成しているDNAはタンパク質を合成するためのとても大事な部分なので、時間をかけて確実にミスが起きないよう合成しています。

前期

細胞分裂の前期では、目に見えなかった細胞核の染色体が太く凝縮することで目視できるようになるんですよ。分裂中の細胞は細胞の中央である赤道面と2つの極をもった球体として表されています。

中期

先程太く凝縮した染色体は赤道面に並びます。赤道面に並んだ染色体には極にある中心体から糸(紡錘糸)が伸びてきて染色体の中心にある動原体に結合するのです。

後期

紡錘糸が繋がれた染色体は両極へ向かって引っ張られていきます。このときの染色体を娘染色体と呼ぶこともあるんですよ。あとは細胞質が2つに分かれるだけで2つの細胞になれます。

終期

消失していた角膜が再び再生され、染色体は見えなくなります。その後、収縮環ができて細胞質がくびれ、2つの細胞へ分かれるのです。

なぜ細胞は分裂するのか?

なぜ細胞は分裂するのか?

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ではなぜ細胞が大きくなることで体を成長させるのではなく、数を殖やすことによって体が成長するのでしょうか?

実は生物の組織によって1個の細胞の大きさは決められているのです。もし細胞が大きく成長することで体が成長するという場合のデメリットは何だと思いますか?大きくなった細胞がもし損傷してしまうと細胞自身が死んでしまうため、体に大きなダメージを与えることになります。しかし、細胞の1つ1つが小さければ細胞が損傷したときの体に与えるダメージを最小限に抑えることができますよね。

他には、細胞の大きさが大きいほど使用するエネルギーが多くなってしまうため、省エネのために細胞の大きさに限界があるという説もあります。

動物と植物の細胞の違い

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動物細胞と植物細胞では細胞分裂の様式に異なる部分があります。そのため、ここでは動物細胞と植物細胞の違いについて解説しますね。

動物細胞と植物細胞の大きな違いは細胞壁があるかないかです。細胞壁は植物細胞のみに存在する、細胞全体を包む堅い組織のことをいいます。この堅い細胞壁も分裂させなければならないため、植物細胞と動物細胞の細胞分裂も様式が異なるわけです。

動物の細胞分裂

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動物細胞はDNAを含む細胞核が細胞質で包まれており、その周りを細胞膜という柔軟な膜がおおわれています。そのため、動物細胞が分裂する際は赤道面に収縮環というゴムの輪っかのようなものができるんです。この収縮環が収縮し、細胞膜を巾着袋の口のようにくびり切ることで細胞を分裂されています。

植物の細胞分裂

植物細胞の場合は細胞壁という硬い組織があるため、細胞分裂の際は動物細胞のようにくびれを作ることができません。そのため、植物細胞では細胞核が分裂したあとに細胞の中心に細胞板が形成されるのです。細胞版は細胞と細胞を仕切るように成長していき、最終的に1つの細胞を2つに分けます。細胞版はその後細胞壁へとなるのです。

減数分裂

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細胞分裂の一つに減数分裂という分裂もあります。減数分裂とは、生殖細胞が分裂する際にとる細胞分裂のことです。減数分裂と体細胞分裂の大きな違いは分裂前と分裂後の染色体の数にあります。生殖細胞は受精により2つの生殖細胞が合体するため、染色体の数を半分にへらす必要があるのです。では、減数分裂の過程について詳しく解説します。

\次のページで「減数分裂~第一分裂~」を解説!/

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