
端的に言えば気を回すの意味は「あれこれ考える」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「気を回す」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル
某国立大で現代日本語学を専攻していた。実は典型的な「本番前までに疲れる」タイプ。もちろん損な性格だと分かってはいるものの、どうしてもいろいろなことに「気を回す」ため、常にそうなってしまう。
「気を回す」の意味は?
「気を回す」には、次のような意味があります。
必要以上にあれこれ考える。よけいな憶測や邪推をする。「変に―・しすぎる」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「気(き)を回・す」
「気を回す」は、ちょっと考えてみるというよりは、あれこれ熟考するというニュアンスです。それも、次から次へと楽しいことを考えるというよりは、この後何か起こったらどうしようという心配や不安な気持ちがあります。ネガティブ思考という言葉を聞いたことはありますよね。最悪の事態を想定するといった意味合いですが、「気を回す」には、そういったイメージが重なるのではないでしょうか。
「気を回す」の語源は?
次に「気を回す」の語源を確認しておきましょう。「気」とは、関心したりや心配したりなど、心の動きを表す言葉です。では、「回す」とはどういうことでしょうか。もちろん心をグルグル回転させるなんてことはできませんので、ちゃんとした意味があるはずです。辞書で確認してみましょう。
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