端的に言えば暖衣飽食の意味は「良い着物を身に着けて、心ゆくまで良い食事を食べること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
難関高校受験専門の学習塾講師を10年経験したwhite-sugarを呼んです。一緒に「暖衣飽食」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/white_sugar
文系中心に5教科オールラウンダーとして難関校専門学習塾講師を10年務めた後、引退。開成高校、筑波大学付属駒場高校を筆頭に早慶附属・系属高校など首都圏最難関クラスの高校合格者を多数輩出。
「暖衣飽食」の意味は?
「暖衣飽食」には、次のような意味があります。辞書の例を確認してみましょう。
暖かい着物を着、飽きるほど食べること。何の不足もなく生活する意。飽食暖衣。
出典:精選版 日本国語大辞典(三省堂)「暖衣飽食」
暖かい着物を着て、飽きるほど食べること。十分に恵まれた生活をいう。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「暖衣飽食」
それでは早速「暖衣飽食」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。「暖衣飽食」は「だんいほうしょく」と読みます。「煖衣飽食」と書くこともありますね。「暖」も「煖」も、「あたたかい」という意味です。ですから「暖衣」は「衣料品をたくさん着込んで体を温かくすること」になります。
「飽食」もよく見かける言葉ですが、念のため確認しましょう。「飽」は「飽きる」、「食」は「食べる」ですから、「飽きるほど食べる・食べられる」という意味です。転じて「満足するまで食べられるほど、食料が豊かである、食べ物に何不自由しない状態」を意味します。
ですから、これらの2つの意味を合わせた「暖衣飽食」は「暖かな衣服に身を包まれ、おなかいっぱい食べられること」、「衣食住に何不自由しない、恵まれた贅沢な環境」という意味になるんですね。
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