今回は宇宙の始まりであるビッグバンがテーマです。
ビッグバンはRPGで技の名前になっていたり、漫画や映画でもよく登場する単語だから聞いたことがある人も多いんじゃないか?しかし、ビッグバンがどのようなイベントかしっかり理解している人は少ないでしょう。ビッグバンとは簡単に説明すると宇宙が始まるきっかけとなった爆発のことなんです。宇宙空間では地球上の物理学ではとうてい説明できないような壮大で難しい理論が成り立っているからこそ、ビッグバンのような特殊なイベントが発生したわけです。

今回はビッグバンについて、地学に詳しいライターオリビンと一緒に解説していきます。

ライター/オリビン

大学院では地球科学を専攻にしていた地学大好き人間。当時は天体観測サークルに入っており毎日のように望遠鏡で星を観察していた。宇宙のことも地球のこともよく知っている。

ビッグバンとは

image by iStockphoto

宇宙ができる前、超高密度で超高温状態だったようです。その高温高密の状態が大きく膨張することによってだんだんと低温低密度になり、今の状態になったといいます。このときの爆発的な膨張がビッグバンです。爆発的な膨張と簡単に書きましたが、ビッグバンは私達の知っている爆発よりも遥かに大規模で猛烈だったと言われています。ビッグバンが起こったのは今から約138億年前です。138億年の間、宇宙は絶えず膨張していて人類は未だに宇宙の果にたどり着いていません。このことからも宇宙の膨張がいかに大規模なものなのかが想像できますよね。

ビッグバン理論とトンネル効果

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さて、宇宙の始まりはビッグバンという膨張現象であるとお話してきましたが、どのようにしてビッグバンが証明されたのでしょうか?

ビッグバンによる膨張現象を遡っていくと、遡れば遡るほど空間は1点へ集中していきます。その1点は体積的にはゼロです。その中に無限大のエネルギーが存在するなんて、物理法則を超えていますよね。その矛盾を解決したのがイギリスの物理学者であるスティーブン・ホーキング博士とウクライナの天文学者・物理学者のヴァレンキンです。ヴァレンキンは宇宙はなにもない無から始まったと仮説を立てました。この無を証明するために考え出されたのがトンネル効果です。

トンネル効果とは

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例えば高い山を越えようと思ったとき、その山を超えるための体力など何かしらのエネルギーが必要になります。絶対登らないといけない山があったとき、自分の体力が尽きていると山を登れません。しかし、ここでトンネル効果を使うと山を登れてしまうのです。登れるというより山を突き抜けて向こう側へ行けるようになります。これをトンネル効果といって、量子などのミクロの世界ではよく起こっている現象です。

ビッグバンから現代までの変遷

ビッグバンから現代までの変遷

image by Study-Z編集部

ここではビッグバンが起こってから現在までにどのようなイベントが起こったのか簡単に説明します。

ビッグバンが起こる前の初期宇宙は想像以上の高密度で高温という、高いエネルギー状態にありました。ここでビッグバンが起こり宇宙の膨張が始まるわけです。ビッグバンから10^-35秒後(0.00...0が34個続いてから1)にインフレーションと呼ばれる膨張が引き起こされました。そしてビッグバンから30万年が経過したとき、宇宙の温度は数千度まで低下したのです。このとき初めて原子が誕生し、電子の存在のおかげで光が自由に宇宙空間を進むことができるようになりました。膨張が継続されることで宇宙の密度は下がりますが物質が形成されることで重力が生まれ、だんだんと宇宙は不均質になります。

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ビッグバンの前の宇宙はどうなっていたのか?

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宇宙の始まりはビッグバンであり、ビッグバンによってこの世に物質が存在できるようになったといいますが、ビッグバンの前の宇宙は全く何もなかったのでしょうか?

実のところビッグバンの前の宇宙がどうなっていたかは何もわかっていません。しかし、僅かな情報から科学者たちは様々な仮説を立てています。そのうちの一つをご紹介しましょう。これはコロンビア大学のStefan Countrymanさんの仮説です。

不可解なエントロピー

Stefan Countrymanさんは宇宙はエントロピーが非常に低いと言っています。エントロピーとは熱力学における方向性のある減少の度合いを数値で表したものです。ざっくりいうと、熱の移動量がどれくらいごちゃごちゃしているかということなんですよ。

例えば、何もない空間の中に砂がぎっしり入った爆弾があったとします。これが爆発して放射状に砂が飛び出すことをビッグバンだとすると、このなにもない空間には爆弾に含まれていた量の分だけ砂が拡散しているはずですよね。しかし、宇宙にはこの砂の大きな塊がいくつもできたそうです。なぜそうなったのかは今でも不明となっています。

エントロピーは時間とともに増大しますが、現在の宇宙はエントロピーがとても低い状態なんだそうです。ということは、ビッグバンが起きる以前の宇宙は今よりももっとエントロピーが低かったのではないかという仮説になりました。

今後の宇宙はどうなる?

ビッグバンが起きて100億年以上経ちましたが、ではこれから宇宙はどのように成長していくのでしょうか?今後の宇宙について研究者たちは2つの仮説を立てています。

1つ目は、宇宙が限界まで膨張した後ふたたび収縮するというものです。その結果宇宙はふたたび高温で高密度になってゆき、宇宙が始まったときと同じ状態で終わるということのようですね。

2つ目は膨張は止まることなく永遠と膨張し続けるというものです。膨張が進むについれて宇宙の密度は下がっていき、星も崩れてなくなってしまいます。崩壊は原子や陽子でもおこり、最終的には放射だけが宇宙に残るそうです。つまりビッグバンの前の宇宙のような、何もない空間ができるということでしょう。

宇宙の膨張に伴い、太陽もあと数千万年で爆発すると言われているようだ。つまり、地球が属している太陽系の寿命も数千万年後というわけだな。かなり先の話だからあまり心配しなくても大丈夫だぞ。

自分なりにビッグバン理論を組み上げてみよう

ビッグバンとは宇宙が始まるきっかけとなった爆発できな膨張のことです。ビッグバンの前は高温高密度だった宇宙はビッグバンによってだんだんと低温低密度になり、広い範囲に物質の元となる材料が飛び散りました。物質が形成されると重量が生まれ、宇宙はどんどん不均質になっていきます。こうして138億年かけて現在の姿になりました。

しかし、過去の宇宙については情報が少ないのでこれといった確定した理論は証明されていません。あなたならビッグバンとはどのような現象であったと説明しますか?自分なりにビッグバン理論について仮説を考えてみるのも面白そうですね。

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地学宇宙理科量子力学・原子物理学電磁気学・光学・天文学

「ビッグバン」とはどんな現象?地球科学専攻卒が5分でわかりやすく解説

今回は宇宙の始まりであるビッグバンがテーマです。
ビッグバンはRPGで技の名前になっていたり、漫画や映画でもよく登場する単語だから聞いたことがある人も多いんじゃないか?しかし、ビッグバンがどのようなイベントかしっかり理解している人は少ないでしょう。ビッグバンとは簡単に説明すると宇宙が始まるきっかけとなった爆発のことなんです。宇宙空間では地球上の物理学ではとうてい説明できないような壮大で難しい理論が成り立っているからこそ、ビッグバンのような特殊なイベントが発生したわけです。

今回はビッグバンについて、地学に詳しいライターオリビンと一緒に解説していきます。

ライター/オリビン

大学院では地球科学を専攻にしていた地学大好き人間。当時は天体観測サークルに入っており毎日のように望遠鏡で星を観察していた。宇宙のことも地球のこともよく知っている。

ビッグバンとは

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宇宙ができる前、超高密度で超高温状態だったようです。その高温高密の状態が大きく膨張することによってだんだんと低温低密度になり、今の状態になったといいます。このときの爆発的な膨張がビッグバンです。爆発的な膨張と簡単に書きましたが、ビッグバンは私達の知っている爆発よりも遥かに大規模で猛烈だったと言われています。ビッグバンが起こったのは今から約138億年前です。138億年の間、宇宙は絶えず膨張していて人類は未だに宇宙の果にたどり着いていません。このことからも宇宙の膨張がいかに大規模なものなのかが想像できますよね。

ビッグバン理論とトンネル効果

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さて、宇宙の始まりはビッグバンという膨張現象であるとお話してきましたが、どのようにしてビッグバンが証明されたのでしょうか?

ビッグバンによる膨張現象を遡っていくと、遡れば遡るほど空間は1点へ集中していきます。その1点は体積的にはゼロです。その中に無限大のエネルギーが存在するなんて、物理法則を超えていますよね。その矛盾を解決したのがイギリスの物理学者であるスティーブン・ホーキング博士とウクライナの天文学者・物理学者のヴァレンキンです。ヴァレンキンは宇宙はなにもない無から始まったと仮説を立てました。この無を証明するために考え出されたのがトンネル効果です。

トンネル効果とは

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例えば高い山を越えようと思ったとき、その山を超えるための体力など何かしらのエネルギーが必要になります。絶対登らないといけない山があったとき、自分の体力が尽きていると山を登れません。しかし、ここでトンネル効果を使うと山を登れてしまうのです。登れるというより山を突き抜けて向こう側へ行けるようになります。これをトンネル効果といって、量子などのミクロの世界ではよく起こっている現象です。

ビッグバンから現代までの変遷

ビッグバンから現代までの変遷

image by Study-Z編集部

ここではビッグバンが起こってから現在までにどのようなイベントが起こったのか簡単に説明します。

ビッグバンが起こる前の初期宇宙は想像以上の高密度で高温という、高いエネルギー状態にありました。ここでビッグバンが起こり宇宙の膨張が始まるわけです。ビッグバンから10^-35秒後(0.00…0が34個続いてから1)にインフレーションと呼ばれる膨張が引き起こされました。そしてビッグバンから30万年が経過したとき、宇宙の温度は数千度まで低下したのです。このとき初めて原子が誕生し、電子の存在のおかげで光が自由に宇宙空間を進むことができるようになりました。膨張が継続されることで宇宙の密度は下がりますが物質が形成されることで重力が生まれ、だんだんと宇宙は不均質になります。

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