短距離ランナーVS長距離ランナー
獲物を捕まえる肉食動物と追手から逃げる草食動物、どちらの方が足が速いのでしょうか。
肉食動物の勝負は一瞬、狙った相手を一気に捕まえます。短時間で一気に仕留めるため、瞬発力はあるけどスタミナはないのが特徴です。ちなみに足の速い生き物といえばチーターですが、チーターは時速90~120㎞もの速さで獲物を追いかけます。
一方、敵から逃げなくてはいけない草食動物はどれだけ長く走れるかが重要です。また、新たなえさ場を求めるために移動するので肉食動物よりもスタミナがあります。
食べ物で違う歯と消化器官
植物は肉食動物の定義でもちらっと説明したように、細胞壁があります。細胞壁は固く、簡単には消化できません。そのため草食動物は臼歯が発達していて草がすりつぶしやすく、腸が長くなっています。また牛やヤギ、キリンなどは食べて一度飲み込んで胃で消化したものを再び口に戻し、再び噛んで飲み込むを繰り返すのです。この消化方法を反芻(はんすう)といいます。
一方の肉食動物。肉食動物は鋭い犬歯を持ち、それで動物を噛み殺すのです。そして臼歯がはさみの役割を、門歯は肉を骨から引き離す役割を果たします。植物に比べると細胞壁のない動物の肉は消化が簡単です。そのため肉食動物の腸は草食動物よりも短くなっています。もし肉食動物がそのまま植物を食べても消化できません。だからそい職動物を食べることで、草食動物が消化した栄養素を取り入れているのですね。
さて、雑食動物はどうでしょうか。雑食動物の腸は、肉食動物と草食動物の間くらいの長さです。雑食動物も消化酵素を持たないためセルロースを分解できません。そのため、体内細菌によって消化が行われます。しかそ、多くはそのまま未消化で排出されてしまうのです。
食物連鎖と肉職動物
食物連鎖とは動植物の食べて食べられてという関係のことです。ヒトが食べる魚はプランクトンを食べ、牛は草を食べています。このように動物は植物や、他の生物を食べた動物を食べて暮らしているのです。
食物連鎖は何から始まるのでしょうか。植物連鎖の始まりは他の生き物を食べることはなく、光合成によって育った緑色植物です。食物連鎖は生産者である緑色植物から始まり、それを草食動物(第1次消費者)、小型肉食動物(第2次消費者)、大型肉食動物(第3次消費者)と食べていきます。植物や植物を摂取した動物などを食べる生き物を消費者と呼ぶのです。なお、第3次消費者の大型肉食動物が第1次消費者の草食動物を食べることもあります。また食べる側(消費者)を捕食者、食べられる側(生産者や弱い動物)を被食者という呼び方もあるのです。
image by Study-Z編集部
食物連鎖は生産者である植物が最も多く、捕食されるにつれ数が減っていきます。この関係を表したのが「生態ピラミッド」です。一時的にこの関係が変わってしまっても時間がたつとともにこの関係は戻ります。ただし環境破壊や乱獲などによって生態系が壊れてしまうと戻ることができなくなってしまうことがあるのです。
植物が育つのに必要な光合成についてはこちらの記事を参考にしてください。
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