地学地質・歴史理科

5分でわかる地質時代とは?その境界は何を基準にしているのか?地球科学専攻卒がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。突然だが君は化石が好きだろうか?化石として産出する生き物は三葉虫や恐竜、マンモスなどいろいろな種類がいることは知っていると思う。今挙げた3種類の生き物はそれぞれ別の地質時代を生きていた生き物なんだよ。地質時代と言ってもあまりピンと来ないかもしれないが、古生代や中生代といった言葉なら聞いたことがあるかもしれない。古生代や中生代などをまとめて地質時代と言うんだが、今日はこの地質時代がテーマだ。

それでは、地質時代の詳しい意味や覚え方について生物に詳しいライターオリビンと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/オリビン

大学院を地球科学専攻で卒業した岩石大好き人間。時間があれば化石を掘りにでかけていたため地質時代についてはかなり熟知している。

地質時代とは

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地球は今から約46億年前に誕生しました。誕生したばかりのころはマグマオーシャンと呼ばれる地球全体がマグマの海に覆われた状態でしたが、マグマが冷えて固まりだすと次第に海ができ、生命体が誕生するようになったそうです。生命活動が活発になると環境の変化などで大量絶滅や大繁殖が繰り返されるようになります。この生き物の大量絶滅や大繁殖の形跡は化石などに記録が残るため、この記録を基準に過去の地球の歴史を区切ったものが地質時代です。化石だけを見ても何年前のものなのかわからないので、化石に含まれる放射性元素から放射年代を求めることで何年前の化石なのかを判断します。

地質年代を決定する要素には先程述べた生物の絶滅と繁殖がありますが、他にも地球の気候変動の記録も地質時代を決めるためには大切な情報になるのです。生き物の増減はその時の気候に大きく左右されるため、気候変動の波と生き物の大量絶滅・大繁殖の波はほぼ一致しているそうですよ。

地質時代とそれぞれの時代を代表する生き物

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地質時代は生物の絶滅や繁栄を基準に定められているため、各時代特有の生物集団が存在します。これらの生物の特徴を知ることは、地質時代を覚えるためにもとても重要なのでしっかり確認しましょう。ではまずは先カンブリア時代から解説します。

先カンブリア時代

先カンブリア時代

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先カンブリア時代は地球が誕生した46億年以降から5億4100万年以前の約40億年間を指します。先カンブリア時代はさらに冥王代・太古代・原生代の3つに分けられているのです。先カンブリア時代はほぼ生命体が存在していない時代なので、当時の様子はほとんど解明されていません。

先カンブリア時代に存在した生命については、グリーンランドのイスア地方で生命起源だと思われる38億年前の炭素の層が発見されていることから、38億年前には生命体が誕生したと推測されています。また、南アフリカでは35億年前の細菌類の化石も発見されたそうです。先カンブリア時代には生命体が存在していましたが、まだ菌類やバクテリアしかいませんでした。

先カンブリア時代を代表する生命体といえばストロマトライトでしょう。ストロマトライトはシアノバクテリアという光合成細菌です。先カンブリア時代に世界各国に存在し、地球に大量の酸素を与えました。ストロマトライトは現在もオーストラリアのシャーク湾やメキシコの海に生息しています。ストロマトライトによって大量の酸素が与えられ地球環境が劇的に変化したことで次の生物群が誕生し、地質時代は古生代へ突入しました。

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生物にとって紫外線は有毒だったため、オゾン層ができるまでは海中にしか生命は存在できなかったんだ。だからオゾン層ができたことは生物が陸上へ進出する重要な出来事なんだぞ。

古生代

古生代は約5億4100万年前から約2億5190万年前までの期間を指します。古生代は無脊椎動物の時代とも呼ばれ、現在の生物からは想像もできないような様々な形態の生き物たちであふれていました。

古生代はさらにカンブリア紀・オルドビス紀・シルル紀・デボン紀・石炭紀・ペルム紀の6つに区分されます。当時は紫外線が強くて海中でしか生物は生きられませんでした。そのため背骨を持たない無脊椎動物が繁栄したのです。その後先カンブリア時代にストロマトライトによって酸素が大量供給された地球は、酸素がオゾンになり地球をおおうようになったそうですよ。こうしてオゾン層ができると紫外線が地表まで届かなくなるため、海中でしか生活できなかった生物たちが陸上へ進出してきました。植物、昆虫、両生類の順にだんだんと陸上生活を送るようになり、だんだんと脊椎動物が一般的になったといいます。

ペルム紀の終盤になると地質年代上最大の大量絶滅が起こりました。これはP-T境界とも呼ばれています。この大量絶滅によって地球上の生物の9割が絶滅しました。古生代を代表する生物はアノマロカリスでしょう。アノマロカリスは生物が陸上へ進出する前、海中で最強の生物でした。

中生代

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中生代は約2億5217万年前から約6600万年前に当たります。中生代といえば恐竜が繁栄していた時代ですね。中生代はさらに三畳紀・ジュラ紀・白亜紀の3つに区分されます。

三畳紀では小型だった恐竜も、白亜紀からジュラ紀にかけて大型へ進化していきました。また、ジュラ紀には鳥類も出現しとてもにぎやかな時代だったことでしょう。しかし、ある事件がきっかけで繁栄していた恐竜たちは絶滅してしまいます。白亜紀の末に巨大な隕石が地球に衝突したのです。隕石衝突による粉塵は空を覆い、太陽光が地表に届かなくなったことで地表の温度はどんどん低下します。その結果、恐竜などの爬虫類は体温を保てなくなり殆どが絶滅しました。この隕石衝突を乗り越えたのは自分で体温調節可能な哺乳類などの恒温動物たちです。この隕石衝突のあとは哺乳類や鳥類などの恒温動物の時代がやってきます。

新生代

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新生代は約6500万年前から現在までを指します。新生代は更に第四紀・新第三期・古第三紀の3つに区分されるんですよ。

中生代までは温暖な気候が続いていた地球ですが、新生代に入ると徐々に寒冷化してきたそうです。中生代の末に大型爬虫類のほとんどがいなくなったことで、新生代は鳥類と哺乳類が繁栄していました。新生代が始まったばかりの頃の哺乳類はネズミサイズくらいの大きさしかなかったようです。しかし、恐竜がいなくなったことで哺乳類はだんだんと大型化していき、クジラ・サイ・ゾウ・クマなどへ進化していきました。440万年前にはヒトの祖先に当たる猿人が登場し、石器などの道具を使い始めたそうです。

地球の環境と生物の特徴を照らし合わせて地質年代を覚えよう

地質年代とは地球環境の変化と生物の繁栄・絶滅を基準に地球史を区切ったものです。先カンブリア時代にはバクテリアなどの簡単な組織の生物だったものが、オゾン層の形成や陸上進出を得て魚類から哺乳類まで多くの形態に進化しました。地球の環境が温暖であれば爬虫類などの変温動物が繁栄し、逆に寒冷化すると哺乳類などの恒温動物が繁栄する特徴がありましたね。

現在存在している生き物たちはどのような特徴があったから現代まで生き残れたのでしょうか?爬虫類でもワニやトカゲなどは隕石衝突後も現代に生き残っていますよね。一節によると、ワニやトカゲは夜行性だったため隕石衝突による気温低下の影響をあまり受けなかったのではと言われているそうです。他にも現代まで生き残っている生物がどのようにして絶滅の危機を乗り越えたのか考えてみましょう。 (イラスト引用元:いらすとや)

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