理科生物

5分でわかる「血糖量」と「血糖値」医学系研究アシスタントがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。「血糖値」という言葉は血圧や中性脂肪などと同じように健康診断がきっかけで意識させられるものだな。最近では、血糖値をケアするサプリメントも巷に出てきているな。血糖量と血糖値について、具体的に低糖質な食品も紹介しながら医学系研究アシスタントのライターmimosa(ミモザ)と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

mimosa0708

ライター/mimosa

もともと文系出身で、独学で生物学、生化学を勉強し、現在医学系研究所の研究アシスタントとして理系の世界へ飛び込んだ。理科が苦手な方へも興味を持ってもらうべくわかりやすい説明を心掛けている。

血糖濃度の調節

image by iStockphoto

血液中のグルコース(ブドウ糖)を血糖と言いますよ。ヒトでは100ml中に約100mg(0.1%)含まれています。血糖はからだにとって活動する際の燃料であり、必要な物質です。血糖はからだにとって燃料なので、血糖濃度が下がることは極めて危険な状態になります。 ヒトの場合、血糖が60mg以下になると、けいれんや意識障害がなどが起き、それ以上の低下は命にかかわります。また、血液中のグルコースは、必要に応じて肝臓から(グリコーゲンを分解することにより)放出され、一定のレベルに保たれています。

no-img2″>
 <figcaption class=桜木建二

この調節には、自律神経とホルモンの両者が関与しているぞ。以下、低血糖、高血糖の時にからだはどのように血糖値を調整しているのか説明していくぞ。

交感神経での調節

交感神経での調節

image by Study-Z編集部

運動をしたり、食事をしなかったりして血糖濃度が低下し、低血糖の血液が視床下部の血糖調節中枢に入ると、この中枢から交感神経および脳下垂体を通して指令が出ます。交感神経を介して血糖濃度を上昇させる経路は、低血糖→視床下部で感知→交感神経→副腎髄質→アドレナリン分泌→血糖濃度上昇ですよ。アドレナリンは、肝臓や筋肉に作用し、貯蔵されているグリコーゲンをグルコースに変える反応を促進します。そのため、血糖濃度は上昇して正常に戻りますよ。

また、交感神経は、すい臓のランゲルハンス島のα細胞からグルカゴンを分泌し、肝臓や筋肉のグリコーゲンをグルコースに変える反応を促進して血糖濃度を上昇させますよ。上記で説明したように、もしこれらがうまく機能しなくなったら低血糖になり、意識障害や動悸などを引き起こす低血糖症になってしまいますね。

脳下垂体での調節

血糖濃度を上げるにはもう一つ経路がありますよ。脳下垂体を介する経路です。脳下垂体は、成長ホルモンを分泌し、甲状腺刺激ホルモンを分泌して甲状腺からのチロキシン(甲状腺ホルモンの一つで、物質代謝を盛んにします)分泌を促進し、副腎皮質刺激ホルモンを分泌して副腎皮質からの糖質コルチコイド分泌を促進しますよ。成長ホルモンもチロキシンもグリコーゲンを分解してグルコースにする反応を促進し、血糖濃度を上げるのですね。

また、糖質コルチコイド(糖代謝に関係するホルモン)は、タンパク質をグルコースに変える反応を促進し、血糖濃度を上げますよ。

血糖を下げるときは

食事などをし消化管から多量の糖を吸収したときは、次の経路で調節されますよ。高血糖になる→視床下部で感知→副交感神経の迷走神経→すい臓ランゲルハンス島のB細胞→インスリン分泌→血糖濃度低下ですよ。インスリンは血糖濃度を下げるホルモンですよ。インスリンは、ほとんどの細胞でグルコースの取り込みを高め、その消費を促進し、筋肉や肝臓でグルコースからグリコーゲンへの合成を促進します。このようにして血糖濃度を下げるのですね。

次のページを読む
1 2 3
Share:
mimosa0708