
「道草を食う」の使い方・例文
「道草を食う」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.彼は、すぐ近所へ買い物へ行ったきり、帰り道で「道草を食」っていて帰ってこない。
2.大学卒業前の最後の一年間、病気を患い「道草を食う」ことになってしまった。
3.今日もまた電車が遅れたと嘘をついて、「道草を食」っていたことを誤魔化した。
4.あの人が「道草を食」わずに、まっすぐ家へ帰ってくることは稀だ。
例文に見られるように、一般的には、他のことに時間を費やしたせいで、本来の目的や予期されていたことが、想定の時間内に達成されていない、もしくはされなかったことを非難する場合に使われるため、「道草を食う」には悪いことであるというマイナスのニュアンスが含まれています。
「油を売る」
「油を売る」とは「仕事の最中に人目を盗んで怠けること。無駄話をして時間を過ごすこと」を意味します。
「油を売る」の由来には、「江戸時代に髪油の行商人が女性客を相手にいつまでも世間話をしながら商いをしていたことから」であるという説や、「粘性の高い油は、桶から客の容器に移すのに時間がかかったことから」という説があるようです。また、「油を売る」の油は、髪の艶出しや保護のための髪油ではなく、行灯(あんどん)の油であるとする説もあります。
目的の途中で他のことにかかずらい、時間を費やすという意味では「道草を食う」と同じですが、「道草を食う」の場合はその語源を見ると「目的地へ向かう途中」であるのに対して、「油を売る」の場合は、「仕事の途中」。そして「油を売る」は以下の例文にも見られるように、「無駄話をして時間を費やす」場合に使われることの多い慣用句です。
それでは例文を見ていきましょう。
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