物理理科電磁気学・光学・天文学

3分で簡単「ブラッグの法則」X線の反射から物質を特定できる理由を理系ライターがわかりやすく解説!

よぉ、桜木建二だ。未知の物質の正体を特定する方法の1つにX線を当てて調べる方法がある。物質にX線を当てると一部が跳ね返ってくるが、物質の構造によって跳ね返り方が異なる。この跳ね返り方(反射)の違いを解析すれば物質の構造を特定できる。反射した後の波(X線含む)の挙動について定めたのがブラッグの法則。今回関連する単元は化学の「結晶構造」と物理の「波の重ね合わせ」。物理と化学を横断する内容となるが、難しく考える必要はないぞ。理系ライターのR175と解説していこう。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/R175

関西のとある国立大の理系出身。学生時代は物理が得意で理科の教員免許持ち。専門用語を日常生活に関連づけて初心者に分かりやすい解説を強みとする。

1.X線の反射から物質が特定できる

image by iStockphoto

物質にX線(波)を当てると一部が反射波として入射角と反射角が等しくなるように跳ね返ってきます。壁に向かってボールを投げ跳ね返ってくるのと同じ現象が起きるのです。物質はそれぞれ固有の結晶構造を持っていて、その構造によって反射波の角度が異なるため、この角度を測定すれば結晶構造および物質を特定できます。なぜ、結晶構造によって反射波の角度が特定されるのでしょうか。

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物資に波の一種であるX線を照射すると、特定の入射角度の時だけ反射波が強く観測されるので、その角度から結晶構造を特定できる。この理由を説明するにあたり、キーワードが2つある。1つ目は「結晶面」であり、ここでは波がどのように跳ね返るかについて言及し、2つ目「波の強め合い」では、跳ね返った後の波がどうなるのかを解説する。

2.物質の結晶構造と結晶面

まずは、結晶構造に関して。物質は何らかの元素で構成されますが、元素は無秩序に並んでいるわけではなく規則性を持って結晶格子を成しています。この格子が1か所も途切れることなく規則的にぴったりつながっている物質が単結晶ですが、通常特別な処理をしない限りなかなか作るのが難しいもの。多くの物質は多結晶だと考えましょう。とはいえ、狭い範囲で部分的に見れば規則性を持ってつながっているもの。規則性を持つ範囲が特に狭い場合は非晶質となります。

波が反射する面である「結晶面」は原子と原子を結ぶ線によって作られる平面のことで、これがX戦の反射に大きく関わってくるのです。

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3.結晶面でのX線の反射

3.結晶面でのX線の反射

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X線(電磁波)の反射は。X線をボール、結晶面を壁と見立てるとわかりやすいです。波がぶつかってきたとき、垂直にぶつかれば垂直跳ね返り、斜めにぶつかれば斜めにぶつかる。壁にボールを当てた時と同じような挙動をすると考えてください。

肝となるのは、「すべての波が最表面の結晶面(壁)で跳ね返るわけではない」ということ。中には再表面より1つ奥側の壁で跳ね返るのです。

\次のページで「分かれた波の「光路差」」を解説!/

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