3分で簡単「デンプンの分解」消化酵素のはたらきとは?元塾講師がわかりやすく解説
2.糖類の分類
デンプンは分子式 (C6H10O5)n で表される高分子化合物です。これは C6H10O5 のまとまりが鎖状につながっていることを意味しています。炭水化物といえばブドウ糖(グルコース)を連想する人も多いでしょうが、これは分子式 C6H12O6 という構造を持つ単純な糖(単糖)です。デンプンをはじめとする多くの糖質は、このような単糖がいくつもつながってできる多糖構造をとっています。
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このように、糖類は単糖類・少糖(オリゴ糖)類・多糖類のように分類されます。基本となる分子1つからなるものが単糖類、2つ以上の少数が結合してできたものが少糖類です。また「少ない」を意味するギリシャ語を用いてオリゴ糖と呼ばれたりしますよ。デンプンはこれらの糖がより長くつながってできた構造をしていて、数多くの分子からなるので多糖類に分類されます。それゆえに高分子化合物の1つでもあるのです。
セルロース、ガラクトース、スクロース、フルクトース…このようにオ(母音)ースとよばれる物質は糖類(炭水化物)であり、これらのいずれかに分類されると考えていいでしょう。
3.デンプンの分解
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デンプンは先述のとおりお米に含まれる糖類・炭水化物であり、私たちのパワーの源ですよね。「ちゃんとご飯を食べなさい、食べないと力が出ないよ!」なんて言われるのもこのためです。
ところで、「疲れたときには甘いものが一番」「集中した後は糖分補給しなきゃ」「勉強前にはチョコが効く」ということは聞いたことがありますか?実際に「勉強前にオススメのチョコレート」や「糖分補給のブドウ糖タブレット」などが売られていますよね。これらの商品は本当に効果があるのでしょうか。それにはデンプンの消化が大きく関わっているのです。
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