「弁が立つ」
もう一つの類義語には、「弁が立つ(べんがたつ)」があります。しゃべることがうまい、雄弁であるという意味です。「弁」は話したり説明したりすること、「立つ」は技能などが優れているという意味があることから、話すことがうまいという意味につながっています。
「舌が回る」には幅広い意味がありましたが、「弁が立つ」はそのうちの「巧みしゃべること」にあたる意味合いを表す慣用句です。
「舌が回る」の対義語は?
次に、「舌が回る」の対義語についての説明です。対義語については、うまく話すことができないという意味合いの表現について詳しく見ていきましょう。
「舌がもつれる」
「舌が回る」の対義語には、同じ「舌」を含む「舌がもつれる(したがもつれる)」があります。思い通りにしゃべることができないようすという意味です。「もつれる」ということから、しゃべろうとしても舌が思うように動いてくれない状況を表しています。
その原因としては、体調や病気による可能性もありますが、主には、驚きや焦りなどの感情によるもの、もともとしゃべることが得意でないことなどがありますよ。
「言いよどむ」
もう一つの対義語には、「言いよどむ(いいよどむ)」があります。すらすらと言葉が出ずに口ごもることとという意味です。「よどむ」は「淀む」とも書き、水や空気がとどこおっていることから物事がうまくすすまないという意味につながっています。
舌がうまく動いてくれないという場合にも使われますが、よい言い方が思いつかなかったり、内容が言いづらいために言うかどうかをためらっている場合にも使われる表現です。
「talk a lot」
「舌が回る」の英訳には、「talk a lot」があります。意味は「よくしゃべる」ということで、量的に多いことを表す表現です。基本は「She talks a lot.(彼女はよくしゃべる)」として使いますが、強調するときには「He does talk a lot.(彼は実によくしゃべる)」と「do」を使用した表現もあります。
その他、「speak … fluently」は、言語を流暢に話すという意味です。「My father speaks English fluently.(私の父は英語流暢に話す)」といった使い方になります。
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