「イタチの最後っ屁」の対義語は?
「イタチの最後っ屁」が往生際の悪さを表すのなら、その逆は何でしょうか。生き物を使った表現がありますよね。
「立つ鳥跡を濁さず」
水鳥が飛び立っても水辺がキレイなままであることから、一定期間過ごした場所から離れるときはきれいにしていこうという意味です。原状に戻すという意味が強いですが、有終の美を飾るという意味もあります。
ところで、「立つ鳥後を濁さず」や「立つ鳥跡を汚さず」という表現も見たことがあるのではないでしょうか。まず「あと」については、鳥が飛び立ったその後の時間ではなく鳥がいた場所のことを示すので、「後」ではなく「跡」です。また「汚さず」についてですが、辞書に掲載されていないことが多く、似た表現の「晩節を汚さず」と混同されたと考えられます。
さらに、「飛ぶ鳥跡を濁さず」では?と思っている人もいるはずですよね。「飛ぶ鳥を落とす勢い」などとの混同と推測されますが、こちらは辞書で「立つ鳥跡を濁さず」と併記されていることがあります。ちなみに「立つ鳥」とはそこに立っているということではなく、飛び立つという意味なので、その点は間違えないようにしましょう。
「a parting shot」
「a parting shot」とは捨て台詞のことです。シンプルですよね。
「parting」は「別れ際」、「shot」はいろいろありますが、この場合は「発砲、銃声」という意味が考えられます。別れ際に発砲、なんとまあ物騒なことでしょうか。ほかにも、「final emergency measure」という表現もあります。直訳すると「最後の緊急手段」です。こちらはちょっと味気ないですよね。
「切羽詰まる」
追い詰められて切り抜けられなくなること。
「往生際」
追いつめられてあきらめるとき、またはその態度を表す。
「有終の美」
物事を最後までやり遂げること。「~を飾る」と続くことが多い。
「晩節を汚す」
それまでの人生で得ていた名誉を最後に覆して失うこと。
「飛ぶ鳥を落とす勢い」
とても盛んな勢いのこと。「破竹の勢い」も同じ意味。
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