
「尾ひれをつける」の使い方・例文
「尾ひれをつける」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.彼女が誰からも人気があるのは、話に適度な尾ひれがついているせいもある。
2.人が真面目に質問しているときには、尾ひれをつけた回答をするのは当然失礼にあたる。
3.話に尾ひれをつけていると、周囲の反応が大きく感じられて、つい癖になってしまう。
例文では、さまざまな場面において、自分をよく見せたり話を面白くするために事実以上の付け加えをして話をしているという意味で使っています。
例文1.は、彼女は自分を本来よりも少しよく見せて話していることから人気があることがわかる文です。例文2.や3.のほうは、事実以上のことを含めて話すことで、話を面白おかしくしている文になっています。いずれも、多少の下心があるにしても、人を陥れようとするほどの悪意を持っているわけではありません。

ここまで、「尾ひれをつける」の意味や語源、使い方について解説してきた。類似した表現に「尾ひれはひれ」というものがある。意味は同じだが、「羽ひれ」の部分の語源がわかっていない。「腹ひれ」から変化したという説もあり、鳥類の羽は魚類のひれから進化したものであるため関連性があるのかもしれない。
「尾ひれをつける」の類義語は?違いは?

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それでは、「尾ひれをつける」の類義語についての説明です。事実以上に付け加えた物言いに関する慣用句ついて、一緒に詳しく見ていきましょう。
「さばを読む」
「尾ひれをつける」の類義語には、「さばを読む(さばをよむ)」があります。意味は、自分の有利なように数字をごまかして言うことです。語源は諸説あるものの、有名な説としては、「さば」とは魚の鯖のことで、鯖をまとめ売りするときにわざと数え間違って売ったというものがあります。
よく使われるのは、年齢を実際よりも若く言う場合、身長や体重などの数字を都合のよいようにごまかす場合などです。それ以外の場合では、あまり使われません。