
「笛吹けども踊らず」の使い方・例文
「笛吹けども踊らず」の実際の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.彼女と二人で初めての旅行。お気に入りのブルーのカバンに荷物を詰め込む。彼女の好きなアルバムとイヤホンを購入し完璧に準備完了。しかし旅行前日にそっぽを向いて去ってしまった。こんなひどい対応されるとは、まさに笛吹けども踊らずだ。
2.少年は、何か好きな子の気をひく方法はないかと、日々そんな思索に時間を費やしている。今日はソフトクリームとシャーベットを買って「きみはどっちがいい?」と話しかけて見たが、彼女はヘッドフォンをしたまま見向きもせず、あくびをしていた。笛吹けども踊らずとはこういう場合を言うのかと、少年は恋の終了を悟った。
1.2共に、相手のためにあれこれ手を尽くして準備を整えたのに、相手が応じてくれないという場面で使われています。
さんざん手を尽くして段取りしたのに、相手が応じてくれないというのは辛いものがありますね。
「笛吹けども踊らず」の類義語は?違いは?
次に「笛吹けども踊らず」の類義語を見ていきましょう。
「忘恩の徒」
「笛吹けども踊らず」の類義語には「忘恩の徒」があげられます。読み方は「ぼうおんのと」です。
「忘恩」とは「恩を忘れること」、「徒」とは「人、仲間」という意味ですから、「忘恩の徒」とは「お世話になった人に感謝もせず、恩を踏みにじるような人」を表します。
「笛吹けども踊らず」と似たような意味になりますが、「笛吹けども踊らず」が手を尽くした側の立場からの言葉であるのに対し、「忘恩の徒」は手を尽くしてもらった側の立場の言葉であるという違いがありますので注意が必要です。
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