
1.朝は母さんに怒られ、学校では先生に怒られる。まさに傷口に塩とはこのことだ。家に帰りたくないなぁ。
2.上司にミスを咎められ退勤が遅くなってしまった。そして人身事故が発生し電車が1時間以上遅延している。まさに傷口に塩だ。
3.いじめ被害を相談してきた子どもを無視するなんて、子どもの傷口に塩を塗るようなひどい行為だ。
例文1では、朝に母親に怒られるという第1の悪い事態が発生。その後学校で先生に怒られるという第2の悪い事態が発生していますね。このように悪い事態が立て続けに発生した場合に、「傷口に塩」はその状況を表すピッタリの表現です。
例文2では、上司にミスを咎められ退勤が遅くなるという第1の悪い事態の後、人身事故で電車が遅延するという第2の悪い事態が発生。こちらも、悪い事態が立て続けに発生していますよね。
例文3では、第1の悪い事態は「子どもがいじめられたこと」です。そして第2の悪い事態は、「子どもの相談を先生が無視したこと」ですね。こちらも悪い事態が立て続けに発生していますが、学校の先生たちは子どもたちのいじめの問題には真剣に向き合って対処してほしいですよね。
「傷口に塩」の類義語は?

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次に、「傷口に塩」の類義語を確認していきましょう。「傷口に塩」の類義語は「泣きっ面に蜂」「踏んだり蹴ったり」「弱り目に祟り目」「一難去ってまた一難」です。意味やニュアンスを確認し、「傷口に塩」と比較してみてください。
「泣きっ面に蜂」:不運・不幸が重なること
「泣きっ面に蜂」は「不運・不幸が重なること」という意味のことわざです。何か悪いことが起きて泣いているところに、顔を蜂に刺されたらさらに嫌ですよね。意味やニュアンスは「傷口に塩」と違いはありません。
辞書では「泣き面に蜂」という形で掲載されている場合が多いです。ただ、実際に話す際に使う場合は、「っ」を入れた「泣きっ面に蜂」を用いることが多いですね。
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「踏んだり蹴ったり」:続けざまにひどい目に遭うこと
「踏んだり蹴ったり」は「続けざまにひどい目に遭うこと」という意味の慣用句です。良くないことや不幸なことが立て続けに発生した際に、その状況を嘆く際に使用される表現ですね。意味やニュアンスは「傷口に塩」と大差ありません。
大元の意味は「踏まれたうえに蹴られる」です。他人に踏まれたうえにさらに蹴られたら、それはもう嫌な事態の連続ですよね…。
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