
本人には可哀想ですが、言葉の使い方には感心しました。正しい。今の話で簡単な意味は理解できたのではないでしょうか。今回は、その「傷口に塩」について、院卒日本語教師の筆者が解説していきます。

ライター/むかいひろき
ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「傷口に塩」の意味や使い方は?

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「傷口に塩」という言葉、何となく聞いたことがあるという人が多いのではないでしょうか。見聞きしたことがないという人も、何となく意味は想像できそうですよね。まずは、その「傷口に塩」の意味と使い方について確認していきましょう。
「傷口に塩」の意味は「悪い状態の上に、さらに災難がふりかかる」
最初に、「傷口に塩」の辞書での意味を確認していきましょう。「傷口に塩」は、次のような意味が国語辞典に掲載されています。
悪い状態の上に、さらに災難がふりかかること。
出典:大辞林 第三版(三省堂)「傷口に塩」
「傷口に塩」は「悪い状態の上に、さらに災難がふりかかること」という意味の表現です。何か悪い事態が発生し、その事態が完全には解決していないうちに別の悪い事態が襲い掛かってくることを表現します。「傷口に塩を塗る」という言い方をする場合も多いですね。
傷口はただでさえ痛いものですが、そこに塩を塗るとどうなるかは想像できますよね…?そうです。さらに痛くなりますね。この痛みがさらにひどくなる様子から、「悪い状態の上に、さらに災難がふりかかること」という意味を表すようになったと考えられています。
「傷口に塩」の使い方を例文とともに確認
続いて、「傷口に塩」の使い方を例文とともに確認していきましょう。「傷口に塩」が文中で使用されている例文を3つ用意しました。どのような場面や文脈で使用されているのか、見ていきましょう。
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