物理理科電磁気学・光学・天文学

どうして落雷時にクルマの中が安全なのか?静電遮蔽について理系ライターがわかりやすく解説

中空導体外部に静電気がある場合

中空導体外部に静電気がある場合

image by Study-Z編集部

外側に+に帯電した静電気があるとしましょう。中空の導電体の中は電荷が自由に移動できるため、+の電荷につられて-の電荷が外側に寄っていきます。+電荷は静電の+電荷から逃れるため、アースを伝って流れていくため、中空の内側は電荷がない状態に。つまりは、外側に静電気があってもなくてま内側の電荷は0というわけです。

ちなみに、導体が接地していなくても(電荷の逃げ場がなくても)内側の電荷は変わりません。なぜなら、電荷は導体の外側に行こうとするから。例えば、+電荷が近づいてきた場合導体内にあるー電荷は何とかして+電荷と距離を取るように分布するもの。その場合、+電荷が存在するところの反対側の外側に集まるのが想像できますね。

中空導体内部に静電気がある場合

中空導体内部に静電気がある場合

image by Study-Z編集部

内側に静電気があっても外側の電荷には影響しません。静電気を+電荷とすると、中空部分の内側には-電荷が寄っていきます。中空導電体がアースされていれば+電荷は追い出されるようにアースに流れてしまい、外側の電荷は0に。つまり中空内側の静電気の影響を受けません。

しかし、この場合は接地をしないと外側に電荷が溜まってしまいます。+電荷はー電荷と距離を取るため外側に集まってくるからです。

自動車に落雷すると?

自動車に落雷すると?

image by Study-Z編集部

自動車は中空導電体の働きをします。先ほどの、外側に電荷がある場合と同じ状態です。まず、雷がない時は車体には+電荷と-電荷がバランスよく存在していて、電荷は0の状態になります。 次に、+の電荷を持つ雷が存在するとき、イラストのように車体の外側に-電荷が集まり元々車体にあった+電荷は、静電気の+電荷に追い出されるように雷と反対側に集まるか、アースに逃げていきます。結果的に、車体の内側は電荷が0の状態となり、雷がない場合と変わりません。雷により+電荷が増えても、その分元々あった+電荷が外側に追いやられたり、あるいは接地していればグラウンドに流れたりするため±0というわけですね。 よって、導体である車体に直接触れていてもほとんど電気を感じることはありません。

どうしてクルマに居たら感電しないのか?

雷で電荷がやってきても導電体の内側の電荷は変わらないためです。導体が接地してもしていなくても、電荷は外側(車体の表面)にしか溜まりません。いずれにしても内側の電荷が変わることはないため感電しません。
 
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