
端的に言えば横になるの意味は「寝て休むこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたから雑学にも詳しい。一緒に「横になる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル
某国立大で現代日本語学を専攻。「たまには布団で横になりたい」と言えるほどの売れっ子ライターになるのを目標にしている。なお、連続稼働時間は24時間が限界。もう若くはない。
「横になる」の意味は?
「横になる」には、次のような意味があります。誰もが知っている言葉ですが、改めて確認しましょう。
体を横たえる。寝て休む。横たわる。 「少し-・ったらすっきりした」
出典:大辞林 第三版(三省堂)「横にな・る」
自分の体を横の体勢にして休む、という意味です。体勢を変えることはもちろん、体を休めることにも意味が込められています。
横になりたいときは柔らかい場所、できればベッドや布団の上、少なくともソファーや畳の上がいいですよね。最近では、デスクワーク中心のオフィスでも、仮眠室などを設けて「横になる」ことができる所もあります。パソコンの画面を長時間見続けて多くの考え事をした後は休息を充分にとり、作業効率を高めようというわけです。
「横になる」の語源は?
次に「横になる」の語源を確認しておきましょう。
当然といえば当然ですが、「体を横にして寝る」が語源となっています。立っていた体の向きを横にするということです。想像通りでおもしろくないでしょうか。
「横になる」が語源の言葉もあります。介護の世界では「臥床」(がしょう)という言葉があり、意味は「(ベッドなどに)寝ること、または寝た状態」です。そして語源ですが、「臥」は「横になる、寝る」、「床」は「(ベッドなどの)寝床」を表します。
そして、寝るときの体勢にそれぞれ名前がありますので、こちらも紹介しましょう。あおむけに寝るのが「仰臥位」(ぎょうがい)、うつぶせに寝るのは「腹臥位」(ふくがい)、そして横向きに寝るのは「側臥位」(そくがい)などと言います。
私も少し介護や福祉を学んだことがあり、身体介助の方法などを実践練習しましたが、体の機能が低下した利用者の体の向きを変えるのは意外と大変です。力に多少自信がありますが、足腰に負担がかかり、毎日実際にそれを行っている施設の方はえらいなと感じました。
\次のページで「「横になる」の使い方・例文」を解説!/