3分で簡単金属樹!不思議な現象が生じる理由を理系学生ライターが徹底わかりやすく解説!
酸化還元反応
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金属樹が生じる条件は、イオン化傾向によって説明されることが分かりました。次に、金属樹が生じる際の化学反応について、考えてみましょう。硝酸銀水溶液に銅線を挿入する実験を例に考えますね。銅線を挿入する前、硝酸銀水溶液には銀イオン(Ag+)が存在します。銅線を挿入した後、銀の結晶が出現しますよね。銀の結晶は、単体の銀ですからAgと表現できます。
以上のことから、銀イオンが結晶化する際に、電子を1つ受け取っていることがわかりますよね。では、この電子は一体どこからやってきたのでしょうか?実は、銅線(Cu)から電子が与えられています。銀イオンが結晶化するのと同時に、銅線(Cu)がイオン化し銅イオン(Cu2+)となるのです。
この反応を化学反応式で表現すると、Ag++e-→AgとCu→Cu2++2e-のようになります。ここで、e-は電子を表していますよ。この2つの式を統合した場合は、Cu+2Ag+→Cu2++2Agとなります。そして、このように、電子の授受によって成立する反応のことを酸化還元反応というのです。
金属樹について学ぼう!
この記事では、まるでマジックのように、美しい金属樹をつくる実験を紹介しました。そして、この不思議で興味深い実験のメカニズムを理解することで、イオン化傾向と酸化還元反応という化学の重要な概念を学ぶことができます。これらは、化学を学ぶ上で、非常に重要な概念です。
面白い実験を通して身に着けた知識は、きっと記憶に深く残るでしょう。ぜひ、この機会に金属樹について学んでみてくださいね。