
3分で簡単実像と虚像の違い!凸レンズの性質・実験も理系学生ライターがわかりやすく解説!
レンズの性質

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ここでは、凸レンズの性質を詳しく解説していきますね。図はレンズを真横から見たものです。凸レンズの性質の1つに、光軸に平行な光が焦点に集まるというものがあります。なお、光軸はレンズの中心(節点)を通り、レンズに垂直な直線のことをさしますよ。
そして、レンズの中心から焦点までの距離のことを焦点距離といいます。焦点距離は各レンズに固有な値をとりますよ。焦点距離は、レンズの大きさ、曲面の反り具合、レンズの材料となる物質の屈折率などで決まります。また、焦点はレンズの左右両側に存在しますよ。
その他に、凸レンズの通過前に焦点を通った光は、凸レンズの通過後に光軸と平行に進むという性質もあります。加えて、レンズの中心(節点)を通る光は、レンズの通過前後で向きが変わらないという性質も覚えておきましょう。これら3つの性質は、この後説明する実像と虚像について学ぶ際に、非常に重要となります。
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実像と虚像の違いについて学ぼう!
それでは、実像と虚像の違いについて考察していきましょう。凸レンズ・物体(光源など)・スクリーンを使用した実験を通して、これらの違いについて説明していきます。光の道筋を作図することにより、どのような像が生じるのかを考えますね。
凸レンズ・観察対象(光源など)・スクリーンの位置関係に注目しながら、記事を読み進めてみてください。また、先ほど説明した凸レンズがもつ3つの性質も頭に入れておきましょう。これらを踏まえて、実像と虚像の違いが説明できるようになれば、完璧に理解できたと言えますよ。
実像とは?

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まず、実像について考察しましょう。凸レンズを用いた実験を考えますね。図のように、左から順に物体、凸レンズ、スクリーンを配置します。これらの位置を調整すると、スクリーン上に物体と相似関係にある像が映るのです。スクリーン上には、実際に像が映りこむので、このような像を実像といいます。また、像は上下反対に映りこむので、倒立実像と呼ぶこともありますよ。
このとき、光の通り道がどのようになるかを考えてみましょう。図には、物体の先端を通ったあと、光軸に平行に進む光・レンズの中心(節点)を通る光・焦点を通る光の3つを描いていますよ。これらの光が集合する位置に像ができます。
虚像とは?

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次に、虚像について考察しましょう。この実験も凸レンズを用いることにしますね。図のように、左から順に物体、凸レンズ、スクリーンを配置します。物体が焦点よりも、レンズに近い側に存在するとき、スクリーン上には、像が映りこみません。
このとき、光の通り道がどのようになるかを考えてみましょう。図には、物体の先端を通ったあと、光軸に平行に進む光・レンズの中心(節点)を通る光の2つを描いていますよ。これらの光は拡散するように進みます。ですが、スクリーンを置いた側からレンズをのぞき込むと、点線で描いたような像が存在しているかのようにみえるのです。光の道筋を逆向きに延長すると理解しやすいかと思います。
このような像を、正立虚像といいますよ。虚像と呼ばれるのは、像は実際には存在していないにも関わらず、あたかも存在しているかのように見えるからです。
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