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「韓信の股くぐり」の意味や使い方は?例文や類語を読書好き看護師が解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「韓信の股くぐり」について解説する。

韓信の股くぐりとは「大志を抱く者は、小さな恥辱には耐えなければならない」という意味のことばだが、歴史と一緒に学ぶことで理解が深まるぞ。

現役看護師T.Minamotoを呼んだ。一緒に「韓信の股くぐり」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/T.MINAMOTO

現役看護師として働きながら読書にて知識を蓄えている。そのため歴史や慣用句の出典などの知識を有する。

「韓信の股くぐり」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「韓信の股くぐり」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「韓信の股くぐり」の意味は?

「韓信の股くぐり」には、次のような意味があります。

韓信が、若いころ人の股をくぐらされるという屈辱に耐えて、後年大成したという「史記ー淮陰候伝」にみえる故事から

1.大志を抱く者は、小さな恥辱には耐えなければならない。
2.「韓信」に感心をかけて、「感心、感心」という気持ちをしゃれていう。

出典:故事・俗信 ことわざ大辞典(小学館)「韓信の股くぐり」

 

〔史記 淮陰候伝〕韓信が若い頃、町で無頼の青年に辱められ相手の股をくぐったが、のちに大をなしたという故事。

大志のある者は目前の小事には忍耐して争わないというたとえ。

出典:大辞林 第四版(三省堂)「韓信の股くぐり」

司馬遷(しばせん)が編纂した『史記』に登場する韓信(かんしん)は「国士無双」「背水の陣」の語源となった人物です。韓信本人よりもこの2つのことばを知っている人の方が多いのではないでしょうか。

日本と中国では価値観は違うでしょうし、今とは違う時代のできごとですが、それでも相手の股をくぐるというのは大きな屈辱・恥辱であることに変わりはないでしょう。

それに耐えることができるというのは、それだけでも十分に意思の強さを感じます。

重要なのは、韓信が「今ここで争っても仕方がない」と考えていたため、冷静な判断のもと股くぐりをしたということです。

将来大きな目的を成し遂げようと強く思い描いている人にとっては、今現在の屈辱など小事でしかないのでしょう。

「韓信の股くぐり」の語源は?

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次に「韓信の股くぐり」の語源を確認しておきましょう。

そもそも韓信とはどんな人物なのでしょうか。

韓信が生きて活躍したのは、秦によって中国が統一されたあとの秦代末期です。この直前の秦が中国を統一する例のマンガやアニメなどが、とても人気を博してますね。

陳勝・呉広(ちんしょう・ごこう)の乱を機に大規模な反乱がおこると項梁(こうりょう)、次いで項羽(こうう)に仕えます。

しかし進言が聞き入れられなかったことから、秦の滅亡後に項羽の下から離れて劉邦(りゅうほう)のもとへ。今で言う転職ですね。

この項羽と劉邦二人の天下統一をかけた戦争のときに、劉邦のもとで大将軍として活躍します。

では、大将軍として活躍した韓信が、なぜ若いころに他人の股をくぐることになったのでしょうか

出身は淮陰(わいいん。現在の江蘇省淮安市淮陰区)です。貧乏でならず者であったため就職もできずに、毎日他人の家に居候しながら生活をしていました。淮陰の人たちはみな韓信を見下しており、老女にも食べ物を施され憐れまれる始末。

韓信は背が高くいつも帯剣していましたが、そのことで町の若者に「背が高くていつも剣を持ち歩いているが、臆病者に違いない。その剣で俺を刺してみろ。できないなら俺の股をくぐれ」と挑発されます。

韓信は黙って若者の股をくぐり、周りの者に笑われる…これが「韓信の股くぐり」の語源となる故事です。

ちなみに項羽との戦争が終わったあと、ふるさとの淮陰に凱旋したときに、この時の若者を呼び出し褒美として中尉という治安維持の役を与えます。

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