「柳に雪折れ無し」の使い方・例文
「柳に雪折れ無し」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.彼女は優しい人だったが、芯は固くて物事に動じない、柳に雪折れなしというタイプだった。
2.彼は柳に雪折れなしという言葉がぴったりで、しなやかな考え方を持つ世渡り上手な人だ。
3.自分はこう見えて、柳に雪折れなしというようなしなやかな強さを秘めた大人である。
例文でも見られるように、ことわざ通りの木や物理的なものに限らず、人の柔軟な態度や、適応性、臨機応変さに対して主に使われる。
他にも「柳」を使った慣用句は多く、「柳眉(りゅうび)を逆立てる」(美人の怒った様子)や「柳は緑花は紅(やなぎはみどりはなはくれない)」(物事には自然のことわりがあること、春の美し景色)、
また「いつも柳の下に泥鰌は居らぬ(いつもやなぎのしたにどじょうはおらぬ)」(一度うまくいっても、また必ずうまくいくとは限らないということ)などがあります。
「柔能く剛を制す」
「弱い者が、かえって強い者を負かすこと」を意味する「柔能く剛を制す(じゅうよくごうをせいす)」。
こちらも「柳に雪折れ無し」と同様の文脈から、しなやかなものは弱そうに見えても、かたいものの矛先をうまくそらして、制することができるという状況をあらわします。
この「柔能く剛を制す」の「能く」は「可能」を意味し、四字熟語で「柔能制剛」とも言われるように、「柔良く剛を制す」と書くのは誤りです。
次に例文を見ていきましょう。
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