3分で簡単「体液学説」健康状態は体液バランスで決まる?元塾講師がわかりやすく解説!
ヒトの健康状態は何によってきまるか。今であれば食事バランスや睡眠時間、運動量や遺伝など様々な条件があげられるでしょう。しかし昔は違ったんです。
紀元前に信じられていた医療知識について生化学に詳しいライターAyumiと一緒に解説していきます。
ライター/Ayumi
理系出身の元塾講師。わかるから面白い、面白いからもっと知りたくなるのが化学!まずは身近な例を使って楽しみながら考えさせることで、多くの生徒を志望校合格に導いた。
1.人体の6,7割を占める水分
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私たちの身体には多くの水分が含まれています。その割合は赤ちゃんの頃が最も多くなんと約8割、成人男性で約6割、成人女性では約5割です。
比較的女性のほうが割合が少ない傾向があり、また年齢を重ねるごとに水分割合は減っていきますがそれでも約5割といわれています。よく潤いのある肌、みずみずしい肌というような言い方をしますよね。乾燥しやすい体の表面にある皮膚の水分量が多いということは、若々しさの象徴ともいえるでしょう。
そんな私たちの身体に含まれる水・体液ですが、全てが「水」という形で存在しているわけではありません。成人男性を例にして説明すると、タンパク質が約18%、水分が60%、脂肪が約16%、その他無機質等が6%という割合です。さらに、水分は約40%が細胞内液(細胞内に存在する体液)、約20%が細胞外液(細胞外に存在する体液)に分類されます。細胞外液には血漿(血液の細胞以外の成分で血液の約60%に相当)と間質液(細胞を浸す液体)の2つがあり、それぞれの割合は血漿約5%、間質液約15%です。
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