「密度」って中学理科で習ったし、意味も分かっているよって思うかもしれませんね。

しかし密度の計算や、密度からその物質がどのような性質を持つかと問われると、意外と戸惑ってしまう人が多のです。

今回は密度からどんなことが分かるか?から密度の計算について、化学実験を生業にしてきたライターwingと一緒に解説していきます。

ライター/wing

元製薬会社研究員。小さい頃から化学が好きで、実験を仕事にしたいと大学で化学を専攻した。卒業後は化学分析・研究開発を生業にしてきた。化学のおもしろさを沢山の人に伝えたい!

1.物質の密度

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密度とは種類の異なる物質を比べる時、同じ体積当たりどちらがどのくらい重いかを比較するのに使われます。

1 kg の綿と1 kg の鉄はどちらが重いでしょう?というなぞなぞを聞いたことがありませんか。どちらも 1 kg なので重さは同じというのが答えですが、自然に同じ体積当たりの重さをイメージして綿と答えてしまう方もいるかもしれません。この 1 kg の綿と 1 kg の鉄の体積を比べてみると、1 kg の綿はとてつもなく大きいのに対して 1 kg の鉄はかなり小さいことが想像できますよね。

つまり異なる物質の重さを比べる時は、同じ体積当たりの質量を知る事がとても大切になるのです。

1-1.密度とは

皆さんは日常生活でも密度が高いという表現を使うと思います。例えば満員電車などは密度が高いといいますし、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため三密を避けましょうとよく聞きますよね。この三密の密も密度の密と同じで、密と言われるとぎゅっと集まっていて混み合っている状態をイメージされると思います。

化学でも同じで、密度が高い物質はぎゅっと集まっているという考えでよいです。少量でも重い金属は、密度が高い(大きい)物質の代表と言えるでしょう。状態変化(固体・液体・気体)と密度の関係は、同じ物質で比べた場合、固体の方がより密度が大きく気体の方がより密度が小さくなります。

1-2.密度を導く計算式

1-2.密度を導く計算式

image by Study-Z編集部

密度は 1 wp_3 あたりの物質の質量( g )で求めます。単位は g / wp_3 (グラム毎立方センチメートル)です。つまり 1 wp_3 あたり何グラムかが密度によって表されます。計算式は 密度( g / wp_)= 物質の質量( g )÷  物質の体積( wp_3 です。

体積と質量が分かっていればその物質の密度を導くことができます。ここに体積 240 wp_で質量 60 g の物質 A があるとしましょう。物質 A の密度は 60 ( g ) ÷ 24 ( wp_3 ) = 2.5 ( g / wp_3 )と導くことができるのです。

1-3.密度が分かると何が分かる?

密度は物質の種類によって決まっています。つまり手元にある物質が何なのか分からない時、体積当たりの重さを量って密度を求めることで、その物質の種類を特定することができるのです。

また水の密度は、厳密には温度によって違いますが、1.00 g / wp_3 という数値で表されるので覚えておきましょう。このことから、物質の密度が 1.00 g / wp_3より大きいか小さいかによって、その物質が水に浮くか沈むかが分かります

\次のページで「2.様々な物質の密度を求めてみよう」を解説!/

2.様々な物質の密度を求めてみよう

密度について理解を深めるために、様々な物質の密度を求める練習問題を解いてみましょう。

2-1.固体の密度を計算で導く

まず、密度がイメージしやすい固体から練習問題を解きましょう。

問題. 固体 X は体積 7 wp_3 で質量 18.90 g 、固体 Y は体積 5 wp_3 で質量 4.75 g 、固体 Z は体積 10 wp_3 で質量 78.74 gです。

A. それぞれの物質について密度を求めましょう。

B. 固体 X Y Z のなかで水に浮くものがあれば答えましょう。ただし水の密度は 1.00 g / wp_3 とします。

C. 鉄の密度は 7.87 g / wp_3 、アルミニウムの密度は 2.70 g / wp_3 、ポリエチレンの密度は 0.95 g / wp_3 です。物質 X Y Z はこれらのうちどの物質と言えますか。

解答 A. 固体 X の密度は 密度( g / wp_3 )= 物質の質量 ( g ) ÷ 物質の体積( c m3 )より 18.90 ÷ 7 = 2.7 ( g / wp_3 )、固体 Y の密度は 4.75 ÷ 5 = 0.95 ( g / wp_3 )、固体 Z の密度は 78.70 ÷ 10 = 7.87 ( g / wp_3 )

解答 B. 水の密度は 1.00 g / wp_3 なので、それよりも密度が小さい固体 Y だけ水に浮きます。

解答 C. A.で導き出した密度より固体 X はアルミニウム、固体 Y はポリエチレン、固体 Z は鉄です。

2-2.液体の密度を計算で導く

次に液体の密度について、練習問題を解いてみましょう。

問題.  液体 H は体積 90 wp_3 で質量 99.0 g 、液体 I は体積 120 wp_3 で質量 94.8 g 、液体 J は体積 150 wp_3 で質量 154.5 g です。

A. それぞれの物質について密度を求めましょう。

B. 液体 H 1 L 、液体 I 1 L 、液体 J 1 L を用意しました。水 1 L より重いものはどれですか。ただし水の密度は 1.00 g / wp_3 とします。

C. エタノールの密度は 0.79 g / wp_3 、牛乳の密度は 1.03 g / wp_3 、20 % 塩酸の密度は 1.10 g / wp_3 です。液体 H I J はこれらのうちどの物質と言えますか。

解答A. 液体 H の密度は 密度( g / wp_3 )=物質の質量 ( g ) ÷ 物質の体積( wp_3 )より 99.0 ÷ 90=1.10 ( g / wp_3 )、液体 I の密度は 94.8 ÷ 120 = 0.79 ( g / wp_3 )、液体 J の密度は 154.5 ÷ 150 = 1.03 ( g / wp_3 )。

解答B. 同じ体積を持ってきたとき、水の密度 1.00 g / wp_3よりも密度が大きい液体が重いといえるので、液体 H 1 L と液体 J 1 L は水 1 L より重いです。

解答C. A.で導き出した密度より液体 H は 20 % 塩酸、液体 I はエタノール、液体 J は牛乳といえます。

2-3.気体の密度を計算で導く

最後に気体の密度についてですが、気体の密度は固体・液体の密度と違って g / L (グラム毎リットル)で表します気体は空間の中に気体粒子が熱運動によって飛び回っている状態なのでとても密度が小さく、g / wp_3 という単位で密度を表そうとすると、例えば空気は 0.001251 g / wp_3 などと小さい値になってしまうのです。わかりやすくするために分母の数を大きく( wp_3 → L )したと考えましょう。

高校化学の範囲なので少し難しいのですが、気体はどんな物質も 0 ℃、1 atm の条件下で 1 mol は 22.4L と決まっています。今回は密度について理解を深めたいので、すべて 0 ℃ 1 atm の条件下で 22.4 L 気体を密閉容器に集めたという条件で計算をしましょう。

問題.  0 ℃ 1 atm の条件下で、密閉容器に閉じ込めた気体 K は 22.4 L で質量 44.283 g 、気体 L は 22.4 L で質量 2.014 g、気体 M は 22.4 L で質量 28.022 g です。

A. それぞれの物質について密度を求めましょう。

B. 0 ℃ 1 atm で空気の密度は 1.293 g / L です。気体 K L M のうち空気より重いものはどれですか。

C. 水素の密度は 0.0899 g / L 、窒素の密度は 1.251 g / L 、二酸化炭素の密度は 1.977 g / L です。気体 K L M はこれらのうちどの物質と言えますか。

解答A.  気体の密度は 1 L 当たりの質量で求められるので 気体 K は  44.283 ÷ 22.4 = 1.977 g / L (小数点以下 4 桁目を四捨五入)気体 L は 2.014 ÷ 22.4 = 0.0899 g / L (小数点以下 5 桁目を四捨五入) 気体 M は 28.022 ÷ 22.4 = 1.251 g / L (小数点以下 4 桁目を四捨五入)。

解答B.  空気の密度 1.293 g / L より密度が大きいのは気体 K なので空気より重いものは気体 K です。

解答C.  A. で導き出した密度より気体 K は二酸化炭素、気体 L は水素、気体 M は窒素といえます。

密度は単位体積当たりの質量を示したもので、物質特定の手段としても使うことができる

密度は 1 wp_あたりの物質の質量( g )を示す数値で、単位は g / wp_(グラム毎立方センチメートル)です。

密度は物質の種類によって特有の値をとるので密度を求めることで、その物質の種類を特定することができます。また水の密度は、1.00 g / wp_3 なので、密度が 1.00 g / wp_3より大きいか小さいかによって、その物質が水に浮くか沈むかが分かるのです。

気体は、空間の中に気体粒子が飛び回っている状態なので、とても密度が小さくなります。それなので固体や液体と違って、気体の密度は g  / L で表すことを覚えておきましょう。

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化学物質の状態・構成・変化理科

3分で簡単密度!体積あたりの物質の質量で何がわかるの?元研究員がわかりやすく解説

「密度」って中学理科で習ったし、意味も分かっているよって思うかもしれませんね。

しかし密度の計算や、密度からその物質がどのような性質を持つかと問われると、意外と戸惑ってしまう人が多のです。

今回は密度からどんなことが分かるか?から密度の計算について、化学実験を生業にしてきたライターwingと一緒に解説していきます。

ライター/wing

元製薬会社研究員。小さい頃から化学が好きで、実験を仕事にしたいと大学で化学を専攻した。卒業後は化学分析・研究開発を生業にしてきた。化学のおもしろさを沢山の人に伝えたい!

1.物質の密度

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密度とは種類の異なる物質を比べる時、同じ体積当たりどちらがどのくらい重いかを比較するのに使われます。

1 kg の綿と1 kg の鉄はどちらが重いでしょう?というなぞなぞを聞いたことがありませんか。どちらも 1 kg なので重さは同じというのが答えですが、自然に同じ体積当たりの重さをイメージして綿と答えてしまう方もいるかもしれません。この 1 kg の綿と 1 kg の鉄の体積を比べてみると、1 kg の綿はとてつもなく大きいのに対して 1 kg の鉄はかなり小さいことが想像できますよね。

つまり異なる物質の重さを比べる時は、同じ体積当たりの質量を知る事がとても大切になるのです。

1-1.密度とは

皆さんは日常生活でも密度が高いという表現を使うと思います。例えば満員電車などは密度が高いといいますし、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため三密を避けましょうとよく聞きますよね。この三密の密も密度の密と同じで、密と言われるとぎゅっと集まっていて混み合っている状態をイメージされると思います。

化学でも同じで、密度が高い物質はぎゅっと集まっているという考えでよいです。少量でも重い金属は、密度が高い(大きい)物質の代表と言えるでしょう。状態変化(固体・液体・気体)と密度の関係は、同じ物質で比べた場合、固体の方がより密度が大きく気体の方がより密度が小さくなります。

1-2.密度を導く計算式

1-2.密度を導く計算式

image by Study-Z編集部

密度は 1 wp_3 あたりの物質の質量( g )で求めます。単位は g / wp_3 (グラム毎立方センチメートル)です。つまり 1 wp_3 あたり何グラムかが密度によって表されます。計算式は 密度( g / wp_)= 物質の質量( g )÷  物質の体積( wp_3 です。

体積と質量が分かっていればその物質の密度を導くことができます。ここに体積 240 wp_で質量 60 g の物質 A があるとしましょう。物質 A の密度は 60 ( g ) ÷ 24 ( wp_3 ) = 2.5 ( g / wp_3 )と導くことができるのです。

1-3.密度が分かると何が分かる?

密度は物質の種類によって決まっています。つまり手元にある物質が何なのか分からない時、体積当たりの重さを量って密度を求めることで、その物質の種類を特定することができるのです。

また水の密度は、厳密には温度によって違いますが、1.00 g / wp_3 という数値で表されるので覚えておきましょう。このことから、物質の密度が 1.00 g / wp_3より大きいか小さいかによって、その物質が水に浮くか沈むかが分かります

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