国語言葉の意味

【慣用句】「糸を引く」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

「糸を引く」の使い方・例文

「糸を引く」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下の使用例のように用いられます。

1. やはりこの水戸(みと)で生産された納豆は絶品だね。「糸を引く」ネバネバ感が最高で時間があればいつまでもかき混ぜていたいくらいだ。

2. この凧(たこ)は、どのくらい遠くまで上がっていくのだろう。このあいだ、凧糸を100メートルほど追加しておいたからさらに遠くまで飛んでいくよね。まさに、まっすぐに「糸を引いている」ようだ。

3.大統領暗殺未遂を、この容疑者が単独で行ったとはどうしても考えにくい。大統領の立ち寄り先や日時の関連情報を集めるだけでもかなりの時間を要するはずだ。誰か黒幕がいて裏で「糸をひいている」と考えた方が自然じゃないか?

4. この産業技術記念館では、「糸を引く」工程から「織る」工程までの初期の紡織機から現代の紡織機までを展示していて、紡織機械の発展の歴史を理解することができます。

「糸を引く」は主に四つの意味で使われるのですね。

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「糸を引く」という言葉を聞いてオレが最初にあたまに思い浮かべるのが納豆の糸を引く光景だ。小さなころは食べられなかったが、小学校の高学年になったころ食べたら「うまく」感じて、それからは毎朝食べている。

そういえば、どうして「納豆」という名前になったのか疑問に思い、ネットで検索したことがある。いくつかの説があるようだ。お寺では台所のことを納所(なっしょ)と呼んでおり、納所で作って食べたから「納豆」と呼ばれるようになった。納所で作った豆は壺などの容器に詰めて保管していた。つまり、「納めていた」ので「納豆」になったという説もある。納豆で有名な茨木県水戸市(みとし)には、源氏の礎(いしずえ)を築いた八幡太郎(はちまんたろう)、源義家(みなもとのよしいえ)が奥州(おうしゅう)遠征時に馬で運んでいた納豆が馬の体熱で発酵し、糸をひいてしまったんだ。納豆を食べてみた家臣がおいしいことを発見すると、源義家に納豆を納めたところから「納める豆」である納豆(なっとう)と名付けられたとの逸話もあるようだな。

「糸を引く」の類義語は?違いは?

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「糸を引く」には、主な意味が四つありますが、三つの意味についてはほとんどが文字のままの意味のため、ここでは、「糸を引く」の意味の中でも「陰にいて他人をあやつる」という使い方の類語後をご紹介しましょう。

「黒幕として動く」

「糸を引く」には操り人形を背後から人間が操作するように「表面には出ないものの後ろで指揮をしてはかりごとを行うこと」の意味もありますね。同じ意味を持つ慣用句には「黒幕として動く」(くろまくとしてうごく)があります。用心深い「黒幕」であると「はかりごとの実行者」と直接コンタクトもとらず、フィクサーと呼ばれる仲立ちを通じて行為を管理する場合もあるのです。

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