
端的に言えばしどけないの意味は「乱れていて、しまりがない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
本の虫ライター、ジュリアン・ソレルを呼んです。一緒に今回のキーワード「しどけない」の意味や例文、豆知識、類語などを見ていきます。
ライター/ジュリアン・ソレル
読書の虫ライター。漢字や熟語が好き。正確でロジカルな文章での解説を心がける。
今回は、単語「しどけない」をベースに、類語の「あられもない」「はしたない」などを、意味や語源から例文、使い方までみっちり解説。
「しどけない」の意味は?
「しどけない」には、次のような意味があります。
1.身なりなどがきちんとせずだらしない。しまりがない様子。
2.順序が乱れている。秩序がなく雑然としている。
出典:大辞林 第三版(三省堂)「しどけない」
「しどけない」というと、乱れた服装からくる色っぽさをイメージされる人もいるかと思いますが、辞書によると意味は、ただ「身なりなどがきちんとせずだらしない。しまりがない様子。」とのこと。
しかし今日では、実際に上記の1.の意味の場合「だらしない」が使われることが一般的かと思います。
そのため、わざわざ「しどけない」という言葉を使う場合には、ただ「だらしない」状態とは違い、色っぽい雰囲気が喚起されるのかもしれません。
2.の意味によると、服装、見た目に関係なく、ただ、順序や秩序が乱れているという意味でも使われるようですね。
「しどけない」の語源は?
では「しどけない」の語源を確認していきましょう。
「しどけない」の語源としては、
「支度(し)」「解(とけ)」「甚し(なし)」
つまり「身支度が解けて甚だしい」という説や、
「支度(しど)」「気(け)」「無し(なし)」
「身支度の気(様子)が無い」、という説、
また、「しどろもどろ」でも知られる、
「しどろ」「気(け)」「甚し(なし)」など諸説あります。
1.きちんとしたところがなく、乱れているさま。
出典:大辞林 第三版(三省堂)「しどろ」
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