化学理科

5分でわかるファンデルワールス力!分子間の相互作用とは?理系大学院卒ライターがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。今回は、目に見えない力のひとつファンデルワールス力について、説明していくぞ。ファンデルワールス力は分子同士に発生する力のひとつだ。この原理や実生活で使用されている例を含めて理系大学院卒ライターこーじと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/こーじ

元理系大学院卒。小さい頃から機械いじりが好きで、機械系を仕事にしたいと大学で工学部を専攻した。卒業後はメーカーで研究開発職に従事。物理が苦手な人に、答案の答えではわからないおもしろさを伝える。

ファンデルワールス力とは

image by iStockphoto

ファンデルワールス力とは、分子間力の一つです。原子間、イオン間、分子間に働く力の一つになります。

ファンデルワールス力は、3種類の相互作用を有しそれぞれ配向相互作用、誘起相互作用、分散力相互作用です。また、分散力相互作用のみを指してファンデルワールス力と呼ぶこともあります。実際の力の大きさについても、分散力の寄与度よりも大きいことが多いためです。では、これらの相互作用について解説していきます。

配向相互作用とは

配向相互作用とは、極性の分子同士が近づくとい符号の極の間の引力。同符号の極の場合は反発する力です。この力は、感覚的には磁石のN極とS極を考えてみましょう。磁石のS極とN極はくっつきますね。これが、電子の極性の方よりでも起こるのです。分子にも、このような電気的な偏りδ+とδ-が発生し引力や斥力を発生させます。

このようなメカニズムから生じる相互作用が配向相互作用です。

誘起相互作用とは

誘起相互作用とは、無極性分子が極性分子に近づいたときに、分極されて分子間力が働く現象です。無極性電子は、電気的に中性。つまり、原子核と電子の間に電荷の偏りがない状態になります。極性原子が近づくことで電子の釣り合いが崩れ偏りが生まれてしまうのです。

この効果は、静電誘導に似ています。導体に電気を帯びた物質を近づけると電気を帯びる現象です。例えば、下敷きをこすり静電気を発生させた後、髪の毛に近づけると逆立ちますよね。原子、分子間でも似たような現象が生じ極性分子と無極性分子の相互作用が発生します。このようなメカニズムから生じる相互作用が誘起相互作用です。

分散力相互作用とは

分散力相互作用は無極性分子同士に発生する力です。別名ロンドン力や、ロンドン分散力といいます。電子とプラスに帯電した核の間で瞬間的に働く力です。瞬間瞬間で無極性分子が極性分子のように振る舞います。これによりクーロン力による相互作用が発生するのです。分散力相互作用は、電子と核の間で無極性分子同士が瞬間的に発生させる相互作用力になります。

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ファンデルワールス力の正体は、3つの相互作用を含めた力だ。分散力のみをファンデルワールス力という場合もあるぞ。このように、この力は分子間力のひとつで非常に弱い力になる。では分子間力にはどのような種類があるのだろうか。次にその点について解析してもらおう。

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