
5分で分かる「横紋筋」と「平滑筋」それぞれの違いを東大生物学科卒が分かりやすくわかりやすく解説
高校生物で学習する範囲に含まれる知識ですが、詳細を覚えている人は少ないでしょう。
今回は、高校で生物を履修していない人にも分かりやすくなるように、東大生物学科卒で生物に詳しいライターAEON2と一緒に解説していきます。
ライター/AEON2
東京大学理学部生物学科出身で、在学中は塾講師として高校受験生物の指導をすること多数。また高校時代には、国際生物学オリンピックの国内選考で銅メダルを受賞した経験あり。趣味はボディビルディング。
横紋筋とは?

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今回は、「横紋筋」と「平滑筋」について解説していきます。それぞれの特徴や違いを理解することを目標として、まず初めに、横紋筋から見ていきましょう。
横紋筋の特徴は?
横紋筋とは、その名称通りに、横方向に縞模様の入った構造を観察できる筋肉のことです。
筋肉は筋繊維(筋線維)と呼ばれる細い線維が集まってできていますが、この筋線維は、さらに細い筋原線維と呼ばれる線維が集合することで成り立っています。筋原線維を構成するのは、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントと呼ばれる細い紐状の構造ですが、このアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが規則正しく配列されると同時に、Z帯と呼ばれる構造で区切られているのが横紋筋の特徴です。顕微鏡で見た際に、ちょうどこのZ帯が横方向の線に見えるため、横紋筋と呼ばれます。
ちなみに、Z帯とZ帯の間の区間のことをサルコメアと呼び、これが筋肉の収縮を生み出す最小単位になっているというわけです。横紋筋の収縮は、アクチンフィラメントに沿ってミオシンフィラメントが移動することによって生じ、この現象のことを「滑り説」と言います。
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